開演前から、いつもとは少し雰囲気が違う。
ステージの真ん中から花道が伸びていて、BGMには普通に洋楽が流れている。
(Eveのライブを観てきた人にはそれがいつもと違うことはわかるよね)
でも本番が始まるとそれはまさしくEveのライブで、曲の世界観や独自のアンサンブルや目まぐるしく表情を変えながらも冷めた視線を失わない歌唱も、Eveでしか成立し得ない表現に満ち溢れたライブだった。アンコールではヨルシカのsuisがゲストで登場してコラボ曲”平行線”を、そしてsuisのリクエストで”僕らまだアンダーグラウンド”を歌った。
アリーナの大勢のお客さんに届けるために、ステージ上のEveはいつもより少しテンションアップしてオープンに振る舞っていたが、Eveの存在そのもの、表現そのものは純度高く保たれていて、そこが尊く感じられた。
これまで丁寧に構築してきた世界観と、ライブというダイナミックなコミュニケーションと、その2つを美しい形で編み合わせようとする今のEveの試みが見事に実ったライブだと僕は思った。(山崎洋一郎)
Eveについて語ったポッドキャスト番組、聞いてみてください。
https://rockinon.com/blog/yamazaki/206753
EveのぴあアリーナMM公演の感想
2023.09.02 14:24