というのも――
マシュー・マコノヒーといえば、『リンカーン弁護士』から『ペーパーボーイ 真夏の引力』や『MUD -マッド-』、『ダラス~』、『インターステラー』、ガス・ヴァン・サント監督の『追憶の森』に至るまで、時空を超えあらゆる形で「サバイバル」の凄まじさを見せつけてきた男。
特に、『MUD -マッド-』を筆頭に密林や樹海にいる姿がすごく似合う。
そしてもちろん、イギー・ポップも。
“ラスト・フォー・ライフ”を筆頭に、ジョシュ・オムと組んだ『ポスト・ポップ・ディプレッション』では、老兵は引退したあとどう生きるのか?というようなテーマもあり、映画と共鳴する部分も多い。
デンジャー・マウスとイギーは実は2004年、デンジャー・マウスがビートルズとジェイZのマッシュアップアルバム『ザ・グレイ・アルバム』で注目され、イギーがストゥージズを復活した頃に出会ったそうで、10年以上越しのコラボとなった。
囁くような低音ヴォーカルは、イギーが敬愛し、「友人でもあった」と語るレナード・コーエンへのオマージュとも感じさせる。
監督スティーヴン・ギャガンは、何かが悪い方に向かっていく予感を表現したイギーの危機迫るパフォーマンスに感銘を受けたそう。コーラスの《盗人たちに敬礼》というフレーズが好きなのだ、とも。
映画では、作品の舞台が80年代だけあって、ジョイ・デヴィジョンやニュー・オーダー、オレンジ・ジュース、ピクシーズなどもかかっていて、ロック・ファンにはツボだらけ。(井上貴子)
Gold (Original Motion Picture Soundtrack)
1.Gold (From The Original Motion Picture Soundtrack ”Gold”) Iggy Pop
2.Ron Klaus Wrecked His House Big Dipper
3.This Must Be The Place (Naive Melody) Kishi Bashi
4.Spill The Wine The Isley Brothers
5.I Want To See The Bright Lights Tonight Richard & Linda Thompson
6.Rip It Up Orange Juice
7.Temptation New Order
8.Hey Pixies
9.Atmosphere Joy Division
10.1880 Or So Television