まさに「全身表現者」の極み。椎名林檎をNHKホールで観た
2015.11.07 22:21
開演の瞬間から最後の一音が止むまで、名場面しかないアクト。圧巻。
椎名林檎の全国ツアー「椎名林檎と彼奴等がゆく 百鬼夜行 2015」、NHKホール2日目。去年のアリーナツアー「椎名林檎 林檎博'14 -年女の逆襲-」で壮大に極まった表現の密度と輝度をホールサイズで放射する、目も眩むほど豊潤な音楽世界。最新曲群はもちろん、初期2作=『無罪モラトリアム』『勝訴ストリップ』の楽曲に加え、まさかのカヴァー曲まで盛り込んだ内容。そして、辣腕メンバー揃いのバンド「MANGARAMA」を完璧に統率しながら、その歌と音とヴィジュアルのすべてを表現に注ぎ込む、全身芸術家と呼ぶしかない決然とした佇まい。まさに死角なしの完成度を、ツアー18本中まだ6本目で達成してしまっている。これが最高でなくて何だ。
ツアーは12月20日まで続くのでセットリストや演出の詳細は伏せつつ、ライヴの模様は後日レポートします。お楽しみに。(高橋智樹)