ちょうど1年前に終了した、史上最高の興行成績を記録した「The Eras Tour」。その最終章といえる番組が2本、今日から日本を含む世界で同時配信となる。
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ディズニープラスで配信が始まるのは、「The Eras Tour」最終日を収めたコンサート映画『Taylor Swift | The Eras Tour | The Final Show』と、その舞台裏を6回シリーズで追ったドキュメンタリー『The End of an Era』。
ドキュメンタリーは12月12日に最初の2話が配信され、以降は毎週2話ずつ公開されていく。コンサート映画自体は昨年も公開されていたが、今回のバージョンでは、当時まだリリースされていなかった『The Tortured Poets Department』の楽曲が追加されている。
それに先駆け、テイラーは昨日、アメリカのトーク番組『The Late Show with Stephen Colbert』に出演。全体で25分を超えるロングインタビューで、婚約者のポッドキャストに出演した時と同じようなリラックスした空気のまま、これまでになくガードを下げた様子で、しかも非常に弾けた表情を見せていた。
コンサート後の日課、悩みがあるときにスティーヴィー・ニックスに相談していること、自分の作品の中でいちばん好きな曲など、幅広い話題を語っている。
その中から、いくつか紹介したい。
1)「The Eras Tour」での、ファンの尋常ではない盛り上がりについて
「16歳の時から一緒にツアーしてきたバンドメンバーに、ツアーが始まった瞬間から『この盛り上がりは尋常じゃない』って言っていた。だから毎晩が特別で、言葉にならない体験だった。このコンサート映画とドキュシリーズのおかげで、それを再体験できるのが嬉しい」
「これまでずっと、ただライブで人をエンターテインするだけじゃなく、どうやったら観客を本当に日常の悩みやストレスから連れ出してあげられるか、“逃避できる感覚”を本気で生み出せるのかを考えてきた。だから、ツアー中にこのライブに来たファンが“ジョイ・ブラックアウト”や“コンサート後健忘”のような状態になる、という医療レポートを読んで、このツアーはやはり普通じゃないと思った。ファンがそれだけ「The Eras Tour」と深くつながってくれたからこそ、このツアーは特別なものになった。だから、みんなに心からありがとうと言いたい」
2)2年間のツアーが終わった後、どうやって興奮を鎮めたのか
「もともと過剰にアクティブだから、急にスローダウンすることができない。だからコンサートをやらない代わりに、別のことをたくさんやる。今はパン作りにハマっているし、クロスステッチもしている」
3)ツアー中の目標
「ツアーが始まったときに、絶対にライブをキャンセルしないと決めた。それに、“今日は100%じゃなくて60%くらいでやる”という日も絶対につくらないと決めた。
ツアー中に何度か胃腸炎になったこともあったけど、ファンにそれを絶対に気づかせないことが目標だった。みんなは自分自身の問題よりも大きなものとして、このライブのためにお金を貯め、予定を立て、交通手段を手配して、パーティをして、衣装を作って、フレンドシップ・ブレスレットを作ってくれている。だから、私は絶対にショーをやると決めていた」
4)自宅でどうやって落ち着くのか
「家にはスタジオを作りたくない。自分が音楽関係者だと分かるようなものは、家には置きたくない。ピアノとギターが何気なく置いてあるくらいでいい。
家はとにかく居心地のいい場所にして、スタジオに行くと決めたら、それは“スタジオに行く特別な日”にしたい。
それから、家族や友達には、思っていることを何でも話せる。それがメディアに漏れたことは一度もない」
5)ライブが終わった後の過ごし方
「ライブ直後は、現実に完全に戻れなくて、意識がまだキラキラしている感じ。ファンのみんながあまりにも素晴らしいから、そんな体験のあとに眠るのは結構大変。
ホテルに戻ったら、まず衣装を脱いで、すぐにバスタブに浸かる。“マーメイドの時間”。それから、可能な限りルームサービスを頼む。その日食べたいと思うものは全部。だって3時間半のショーにはエネルギーが必要だから。そのあとは、CD2000枚にサインしたりする。手を動かしていると、頭で何かを考え続けるスイッチをオフにできるから。オーディオブックを聴いたりもする」
6)好きな本
「ダフネ・デュ・モーリアの『レベッカ』みたいな小説が好き。苔や蔦に覆われた、古くて広くて、少し荒れ果てたイギリスの屋敷があって、そこには謎めいた人間関係がある。
彼は見た目どおりの人物じゃないかもしれないし、過去には殺人事件が起きているけれど、それははっきり語られるのではなく、ささやきのように伝わってくる。
幽霊という“概念”なのか、それとも本物の幽霊がいるのか、曖昧なまま存在している感じが好き」
また猫が一緒にツアーしている写真も披露。
7)自分の作品で好きな曲トップ5
「もう少し時間が経って、全体を振り返らないと分からない。今は『The Life of a Showgirl』が好きすぎて、客観的になれない」と前置きした上で、
「1位は “All Too Well” の10分バージョン」と回答。
さらに、「“mirrorball” もトップ5のどこかには入る」と語っている。
8)ツアー冒頭で着るヴェルサーチのボディスーツについて
12歳で国歌斉唱をしたときに着た衣装と並べて、「咳をしていても、最悪のウイルスにかかっていても、胃腸のウイルスでも、体中が痛くても、あのボディスーツを着ると『私、絶好調。大丈夫、ライブできる』と思えた」と語っている。
9)アドバイスを求める相手
「できるだけ『誰も私を理解してくれない』って泣き言を言わないようにしている。そんな話、聞きたい人はいないから。
でも、私はとても幸運で、スティーヴィー・ニックスにいつでも相談できる。彼女は常にポジティブにインスパイアしてくれる存在。
それからマックス・マーティン。史上最高のクリエイター。どうやったら長いキャリアや、長い友情を築けるのか。
私たちの社会には長いキャリアを尊重する考え方もあれば、早く引退して次に譲るべきだという声もある。でも私は、『引退したくないんだもん』って思う」
「それからもう一人、大好きなトラビス(・ケルシー/婚約者)。彼にも何でも話せる」
10)2025年に、婚約し、マスターを取り戻したことについて
「今年は、本当に素晴らしい年だった。生涯のパートナーと婚約できたこと、そしてマスターを取り戻せたこと。この2つは、起きない可能性だってあった。時間が解決してくれるような問題じゃないから。だから、この2つが実現したことに心から感謝している。それに、音楽を取り戻せたのはファンのおかげだから」
11)マスターを取り戻したことについて。
「マスターは自分の人生そのものに思えた。これまではすごく複雑で、例えば “...Ready For It?” が流れると、『なんて最高の曲』と思うのと同時に、涙が出てきた。前奏を聴くたびに胸が締め付けられた。だってそれは自分の人生のスナップショットみたいなものだったから。
再録できて本当に嬉しかったし、『今なら当時より少し上手く歌えるかもしれない』と思った順に選んだから、実際にパフォーマンスが良くなった曲もあると思う。今は(取り戻せて)自分におめでとう、と言いたい」