スティーヴン・ソダバーグ映画監督引退宣言
2010.12.25 02:07
驚きのニュース。
スティーヴン・ソダバーグが映画監督を51歳までに辞めると語ったと、マット・デイモンがLAタイムスに語っています。http://latimesblogs.latimes.com/movies/2010/12/matt-damon-steven-soderbergh-is-retiring-from-filmmaking-.html
ソダバーグこそ引退の真逆、彼ほどワーカホリック的に映画を撮り続けている監督も珍しいと思うのですが、引退とは……。「ソダバーグは来月で48歳になるんだけど、もしまだ若いのにと思うなら、それが理由らしいんだ」とマット。
「まだ若いうちに他のことをやりたいらしい」。さらに、映画作りに疲れたし、ストーリーテリングそのものに興味がないと言っているようだ。51歳になった時に、映画を作りを始めて25年なのだということ。現在ソダバーグは、マットと”Contagion”を撮影中。この映画の後、マイケル・ダグラスと”Liberace”をやって、もう1本ジョージ・クルーニーとの作品を作り、それが最後になるようだ。
マット曰く「僕がクリント(・イーストウッド)と仕事した後に、彼に言ったんだ。『クリントは80歳にして最高の映画を作っているよ』と、そしたら、ソダバーグは、『確かにそうだけど、彼は、ストーリーテラーであって、僕はそうじゃないから』と答えたのだそうだ。「僕はこれから40年かけて素晴らしい監督になることを目指すつもりでいるんだけど、どうしたってソダバーグのレベルに辿り着くことはないと思う。それなのに、彼が辞めてしまうなんて……」とマットは非常にがっかりしているようだ。
これまでソダバーグには、何度も取材したことがあるけど、例えばマットを含めた俳優に聞くと必ず撮影が異様に早いと言う。彼の中では、人の考える早さの数倍で進んで、すでに何かが完結してしまったのかもしれない。技術的な手法を毎回変えることも有名だし、それにももう飽きたのか……。矛盾するようだが、何となく引退というのも分からないではないような気もしてきた。映画だけが人生のすべてじゃない、と言いそうというか……しかし。
というわけで、ソダバーグの逆。マットも語っているように80歳にして現役最高の瞬間を迎えているようなクリント・イーストウッド。100歳になって車イスに座って、酸素ボンベを付けながらそれでも監督したいと、最新号のカットで語っております。かっこいい表紙が目印です。