とうとう来週フジロック開催。今年のヘッドライナーの1人、ジャック・ホワイトがなんと7月27日に「スッキリ」に出るそう。
さらに、7月20日(水)にパリで行ったライブの約1時間50分の映像を公開している。こちら。
https://youtu.be/IRWJVN0OZOo
ジャックはこの後7月22日にロンドンでライブを行い、その次が、フジロックなので、このパリのライブで今のバンドの調子がよく分かるのではないかと思う。インタビューした時に、人前で歌うのがどんなに最高か思い出して、バンドがどんどん良くなっていると言っていた。
ご存知のように、ジャックはいまだに、セットリストを作らないので、参考にはならないと思うが、この日のセットリストは以下の通り。
1. Taking Me Back
2. Fear of the Dawn
3. Dead Leaves and the Dirty Ground
4. The White Raven
5. Hi-De-Ho
6. You Don’t Understand Me
7. Please God, Don’t Tell Anyone
8. Love Is Selfish
9. Hotel Yorba
10. Astro
11. I Cut Like a Buffalo
12. That Black Bat Licorice
13. A Tree on Fire From Within
14. A Tip From You to Me
15. We’re Going to Be Friends
17. Fell in Love With a Girl
18. Lazaretto
19. Ball and Biscuit
Encore
20. Steady, as She Goes
21. Seven Nation Army
“Seven Nation Army”と言えば、サプライズで登場したグラストンベリーの映像も公開されている。この曲は間違いなくやってくれると思う。
またグラストでは、ケンドリック・ラマーがアンコールで出てくる前に、観客が”オー・ケンドリック・ラマー!”と”Seven Nation Army”のリズムで合唱していたのも印象的だった。
さらにグラストから数曲
”Ball and Biscuit”
“What’s The Trick”
1)セリーヌ
また、最近セリーヌの広告で、エディ・スリマンがジャックを撮影していてそれも超かっこ良かった。
セリーヌのインスタにもっとたくさんあるので見てみて。
2)今年2度目のインタビュー
今年2枚目となる新作『Entering Heaven Alive』が、今週金曜日に発売される。発売中のロッキング・オン8月号で今年2度目のインタビューが掲載されているので、ぜひ読んでみて。
a. KORG MIKU STOPM:
そこで、実は1枚目の”Fear of the Dawn”で初音ミクのペダル、KORG MIKU STOMPを使っていると教えてくれた。
実は息子さんが日本のアニメが大好きで、買ってみたということ。今回の来日には息子さんもついて来るのではないだろうか?
ペダルの写真はこちらで見れる。上の段の右から3番目。
b.プリンスのアルバム『Camille』:
ジャックが発売する権利を買った プリンスの『Camille』が、いつ発売になるのかもその記事の中で語ってくれている。
ちなみに、プリンスのこのアルバムについてジャックがどこかのインタビューで語ったことが誤解されたので、ジャックが説明していた。記事では、ジャックがこのプリンスのアルバムを「編集する」と言ったように掲載されていて、ファンがプリンスの音源を勝手に編集するとは何様と激怒していたのだ。
ジャックのコメント。
「俺は、アルバムをオリジナルで発売された通りに発売すると言っただけだ。これまでに『Camille』に収録された曲は、バラバラに色々な方法で発売されてきた。俺はプリンスの音源を絶対にいじったりしない。これで誤解が解けたと良いのだけど。アルバムはオリジナルと同じように発売する」
以下は、誌面に入らなかったオタクネタ。
c. まずはステージの少年像。
フジロックに行くと分かると思うけど、ステージの上にウクレレを抱えた少年の巨大な像がある。なんだろうと思うと思うけど、それはジャックが昔買って大好きだった小さな像。それをジャックと同じ背の高さにして飾ったもの。ジャックの憧れの人なのだそう。
基本白いのだけど、演奏する曲によって色が変わる。ホワイト・ストライプスなら赤とか、デッド・ウェザーなら黄色とか。ツアーでは、ジャックの全キャリアから演奏されている。
d. ボブ・ディラン
インタビューをした時に ボブ・ディランが81歳になったばかりだったので、ボブ・ディランについても訊いた。
この間、ポスト・マローンがボブ・ディランと企画していることがあると言っていて、それが何かは教えられないと言っていたのだけど、ジャックも昔同じことを言っていた。その後どうなったのかも訊いてみた。
「そのプロジェクトについては何も言えないんだ。でも、彼からは永遠に学ぶことがあるよ。終わりがないんだ。彼は、会う前から俺の師だし、ソングライターに曲のアプローチの仕方について様々な扉を開けてくれた人だ。彼は本当に最高の最高の人だと思う。それにあれだけ偉大な人の曲が、あれだけシンプルであると言うのもまた素晴らしいところだ。彼は複雑なことをしてないのに、そのシンプルさに、全てを考え直させる力がある。自分もシンプルにしたいと思わせるんだ」
また彼みたいに長くツアーしている人を観ることで。
「それについてはいつもみんなで話すんだ。10代の時は、ローリング・ストーンズが40代とかで、まだロックやってるなんて信じられない、って思っていたけど、今ではヒップホップでも50代で面白い作品を出している。そういう人達のおかげで、俺も死ぬまでできるのかもと思えるようになった。トム・ウェイツだって、ニール・ヤングだって未だに面白いことをやっているからね」
e. ジャック・ホワイトの社長は辛いよ。
ジャックは今回アルバム2枚を同時に出したかったのに、アナログ工場での生産が間に合わなくて、2枚のアルバム発売の間が空いてしまったと苛立っていた。ジャックは自らアナログ工場の経営をしているのに「社長の作品を先に出せ!」と言えないのかと訊いた。
「バイナルの生産スケジュールの待ち時間は、長くなる一方だ。本当はこのアルバムを2枚同じ日に出したかったのに。自分で工場を持っているのに、同じ日に出せないなんて本当にクレイジーだし残念だよ」
●「社長の作品が優先だ!」って言えないんですか?
「言えないよ。そんなことしたら他のスケジュールが全部遅れて、例えばワーナー・ブラザーズから苦情が来てしまう。これこれのレコード2万枚を2週間で完成させてくれると言っていたじゃないですか、とかってね。だから絶対にずらせないんだ。どんなアルバムも今渡されたら、8ヶ月は少なくとも待たないといけない。それだけ、巨大な需要があるんだ。本当にクレイジーだよ。おかげで俺が納得いかない結果になっているんだ」
f. 映画『エルヴィス』でエルヴィスと共演
映画『エルヴィス』のサントラで、ジャックはエルヴィス・プレスリーとデュエットしている。映画の中でも使われている。
バズ・ラーマンがジャックの起用について語っている。
「ジャック・ホワイトの曲なしに映画は作れないってところまできていると思う。彼は『グレート・ギャツビー』のサントラの美しいアナログも作ってくれたしね。それで僕らは、いかにして、マネージャー(トム・ハンクス)が、エルヴィスにデュエットをさせなかった決まりを破ろうかと考えていた。マネージャーはコントロールフリークだったから、エルヴィスに1度もデュエットをさせなかったんだ。
それで、ジャックがワイルドな”Power of My Love”のカバーをしていると教えてもらって。ジャックはエルヴィスの大ファンで、この曲のオリジナルプレスを持っているくらいだからね。それで、ジャックとエルヴィスがデュエットするのは、実はそんなに難しくなかったんだ。しかも、映画の中でそれを作ったらそのシーンに突然電気が走ったようになった。エルヴィスがこのデュエットを聴いて、どう思うだろうって考えたりするんだ。ジャックとエルヴィスは歌い方も声も全然違うけど、でも精神が似ているのが分かると思う」
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