去年紹介したけど、ビョークが、女性支援のチャリティを目的としたコンサート”Bjork Orkestral"を開催し、配信する予定だった。
https://rockinon.com/blog/nakamura/194596
しかしアイスランドにおけるコロナの状況が変わり続け、何度も延期された。それがとうとう10月11日からレイキャビックのハルパ・ミュージック・ホールで開催されると発表された。4回違うライブが行われ、それぞれ配信される。
このライブが特別なのは、彼女のこれまでの作品に参加してきたミュージシャンに敬意を表する意味もあり、ライブにはこれまでの彼女の作品に参加してきた約100人のアーティストが出演すること。
しかも、エレクトロニクスやビートは使用しないアンプラグドのコンサートとなり、ビョークのアレンジによるインストゥルメンタルをそれぞれアイスランド交響楽団、7人組フルート・アンサンブルViibra、ハムラリッド合唱団らが参加し、演奏する。
彼女が、リハーサルの模様などをポストしている。
さらにこのポストでは、25年前に『ホモジェニック』をストリングスと演奏した映像をポスト。ここに出演しているメンバーの中からも、今回のビョークのライブに参加する。
ビョークのコメント
「10月11日からハルパ・ミュージック・ホールでコンサートを開始すると発表できて本当に誇りに思う。
これはライブ配信もされて、アイスランドの女性のためのシェルターを支援するためのチャリティでもある。
これは私にとってはすごくセンチメンタルになる瞬間でもある。というのも、『ホモジェニック』ツアーのメンバーや、『ヴァルニキュラ』、それから最新のアルバムのレコーディングに参加してくれた人たちが私と一緒に出演してくれるから。
『ホモジェニック』に参加してくれたオリジナルの八重奏のメンバーが、私と一緒に演奏している25年前の映像を見つけた。この中から、今回、sigrún eðvaldsdóttir, una sveinbjarnardóttir, guðrún hrund harðardóttir, sigurður bjarki gunnarsson, móeiður anna sigurðardóttirらが、感謝と思い出を噛みしめながら参加してくれる。
ぬくもりとともに
ビョーク」
今回のライブは、アイスランドのIceland Airwavesの一貫で、アイスランドの女性と移民を支援するシェルターのための資金集めを目的として行われる他、チケットの売り上げの20%は、世界の女性のチャリティのために寄付される。
アイスランドの女性支援シェルター
https://www.kvennaathvarf.is/?lang=en
【ライブ配信の詳細】
ーライブは4回行われて、それぞれのセットリストは違う。
ーライブでは、『ポスト』『ヴェスパタイン』『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『メダラ』『バイオフィリア』『ユートピア』『ホモジェニック』『ヴァルニキュラ』 といったビョークの代表作品を再現。
ーライブを見るためには、ライブ配信アプリDICEをDLしてチケットを購入。
https://dice.fm/
ーそれぞれの公演のチケット代は、$27.50。全公演4回分をまとめてバンドル買うと$82.00。
ー配信は生配信の他、アメリカ時間や、アジア時間に合わせたものの中から選べる。ただし、問い合わせたところ、現時点では選んだ時間で1度しか見られないとのことなので要注意。
公演は以下の4回。
【チケット情報】
第1公演
1)生配信:
現地時間:10月11日(月)8PM / 日本時間:10月12日(火)5AM
2)アジア時間配信:
日本時間:10月12日(火)6PM
アイスランド交響楽団のストリングス、 ケイティ・バックリー(ハープ)、Bjarni Frímann Bjarnason(指揮)とともにアルバム『ポスト』『ヴェスパタイン』『ダンサー・イン・ザ・ダーク』 からの、およびその他楽曲を演奏。
チケット($27.50):
生配信: https://dice.fm/event/bpnvo-bjrk-with-large-string-orchestra-8pm-gmt-9pm-bst-10pm-cest-11th-oct-stream-via-harpa-reykjavk-concert-hall-iceland-reykjavk-tickets
アジア時間配信:https://dice.fm/event/ly9qb-bjrk-with-large-string-orchestra-australia-asia-8pm-aest-12th-oct-stream-via-harpa-reykjavk-concert-hall-iceland-sydney-tickets
第2公演
1)生配信:
現地時間:10月24日(日)5PM / 日本時間:10月25日(月)2AM
2)アジア時間配信:
日本時間:10月25日(月)6PM
ハムラリッド合唱団、 ソルギェルズル・インゴルフスドッティル((指揮)とともに、アルバム『ポスト』『ヴェスパタイン』『ダンサー・イン・ザ・ダーク』 からの、およびその他楽曲を演奏。
チケット($27.50):
生配信:https://dice.fm/event/a27aq-bjrk-with-choir-organ-5pm-gmt-6pm-bst-7pm-cest-24th-oct-stream-via-harpa-reykjavk-concert-hall-iceland-reykjavk-tickets
アジア時間配信:https://dice.fm/event/6p29b-bjrk-with-choir-organ-aus-asia-8pm-aest-25th-oct-stream-via-harpa-reykjavk-concert-hall-iceland-sydney-tickets
第3公演
1)生配信:
現地時間:10月31日(日)5PM / 日本時間:11月1日(月)2AM
2)アジア時間配信:
日本時間:11月1日(月)6PM
アイスランド交響楽団のブラスバンド、7人組フルート・アンサンブルViibra、ケイティ・バックリー(ハープ)、 Jónas Sen(ピアノ)とともに、アルバム『メダラ』『バイオフィリア』『ユートピア』からの、およびその他楽曲を演奏。
チケット($27.50):
生配信:https://dice.fm/event/k3kxl-bjrk-with-brass-flute-septet-harp-5pm-gmt-6pm-bst-7pm-cest-31st-oct-stream-via-harpa-reykjavk-concert-hall-iceland-reykjavk-tickets
アジア時間配信: https://dice.fm/event/a2paq-bjrk-with-brass-flute-septet-harp-australia-asia-8pm-aest-1st-nov-stream-via-harpa-reykjavk-concert-hall-iceland-sydney-tickets
最終公演
1)生配信 :
現地時間:11月15日(月)8PM / 日本時間:11月16日(火)5AM
2)アジア時間配信:
日本時間:11月16日(火)6PM
アイスランド交響楽団から15人編成の室内重奏、Bjarni Frímann Bjarnason(指揮)とともにアルバム『ホモジェニック』『ヴァルニキュラ』 からの、およびその他楽曲を演奏。
チケット($27.50):
生配信: https://dice.fm/event/gp67b-bjrk-with-15-piece-chamber-ensemble-8pm-gmt-9pm-cet-15th-nov-stream-via-harpa-reykjavk-concert-hall-iceland-reykjavk-tickets
アジア時間配信: https://dice.fm/event/k39xl-bjrk-with-15-piece-chamber-ensemble-australia-asia-8pm-aest-16th-nov-stream-via-harpa-reykjavk-concert-hall-iceland-sydney-tickets
全4公演バンドル・チケット($82):
生配信 :https://dice.fm/event/9mxk9-bjrk-orkestral-bundle-ticket-all-performances-8pm-gmt-9pm-bst-10pm-cest-11th-oct-stream-via-harpa-reykjavk-concert-hall-iceland-reykjavk-tickets
アジア時間配信: https://dice.fm/event/5erwk-bjrk-orkestral-bundle-ticket-all-performances-australia-asia-8pm-aest-12th-oct-stream-via-harpa-reykjavk-concert-hall-iceland-sydney-tickets
※上記初出時の「日本時間」の情報に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
ビョークはこのライブをアイスランドと世界の女性支援のために行うと言っているけど、アメリカでは、ビリー・アイリッシュが女性の体と権利のために闘っている。音楽シーンに限らず、映画シーンでも、ここ数年、『プロミッシング・ヤング・ウーマン』や、最近NY映画祭で観たジェーン・カンピオン監督、ベネディクト・カンバーバッチ主演の『The Power of the Dog』など、女性の表現者達によるトキシック・マスキュリティ(有害な男性性)と闘う作品が目立つ。
女性のみならず、ハリー・スタイルズや、俳優ではティモシー・シャラメのあり方も、トキシック・マスキュリティの解体を意識している。
そう言えば、ビリーは、『プロミッシング・ヤング・ウーマン』を5回は観たと言ってた!「オヤジ達は黙ってろ!」という気分の方、まだ地方で公開しているみたい。ぜひ!
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