落ち込むような、または頭にくるようなことばかりが起きる今日この頃ですが、みなさんいかがお過ごしですか?
ひとつ良いニュースは、なんとスフィアン・スティーヴンスが、フォーク作を発表! ついこの間、5枚組のインスト大作を出したばかりなのにさすが多作。これは、彼がこれまでもコラボしてきたレーベル・メイトであるアンジェロ・デ・オーガスティンとの作品で、タイトルは『A Begginer’s Mind』。9月24日に発売となる。
すでにシングルが2曲公開されている。
“Reach Out”
“Olympus"
スフィアンが自分のTumblrでこのアルバムについて説明している。
https://sufjan.com/
「友達のアンジェロ・デ・オーガスティンと一緒にアルバムを作ったんだ。『A Beginner’s Mind』というんだけど、映画を緩く元にしたフォーク・ソングのアルバムだ。このプロジェクトは、NY郊外で(パンデミック以前に)一緒に始めて、コロナ禍にリモートで完成させた。
最初の7インチ“Reach Out”は部分的にヴィム・ヴェンダースの『ベルリン・天使の詩』を元にしていて、リリック・ビデオには、僕らが飼ってる犬が登場する(*珍島犬がJokuで、ハバニーズがチャーリー。どちらがどちらの犬か分からないけどたぶん珍島犬がスフィアンの犬)。
そのB面が“Olympia”で、これは『タイタンの戦い』(1981年版の方で、レイ・ハリーハウゼンが手掛けた最後のストップモーション・アニメが観られる)が元になっている。
7インチはここで予約できる」
「これから数ヶ月の間に何枚か7インチや音楽や(映画を)発表していく予定だ。楽しんでもらえると嬉しい。みんなが平和でありますように。XOXOXO」
トラックリストは以下の通り。
1. Reach Out 3:43
2. Lady Macbeth In Chains 3:42
3. Back To Oz 4:25
4. The Pillar Of Souls 4:04
5. You Give Death A Bad Name 5:11
6. Beginner’s Mind 2:36
7. Olympus 3:0
8. Murder And Crime 3:43
9. (This Is) The Thing 3:13
10. It’s Your Own Body And Mind 2:27
11. Lost In The World 3:20
12. Fictional California 3:03
13. Cimmerian Shade 5:01
14. Lacrimae 2:05
スフィアンがフォークをやる時は、だいたい自身の思い出を元にファンタジーに書き換えることが多いと思うのだけど、、新曲も早速、「僕には思い出がある」で始まる。
彼らは“Reach Out”のMVを、スフィアンが東海岸で、アンジェロが西海岸で、VHS-Cカメラで撮影したそう。
今日アルバムの発売が発表される前まで、レーベルがアトランタのビデオ屋の映像をインスタで何度もポストしていた。まだビデオ屋さんがあること自体に感動したのと、スフィアンの、ビデオ屋さんに3歳か4歳で置き去りにされる、という歌詞を思い出して泣きそうにもなった。
アルバムの発売と今後発表される曲や映像も楽しみだ!
ここ最近、アーロン・デスナー、ジャスティン・バーノン、ロビン・ペックノールドのコラボが出たばかりだが、スフィアン・スティーブンスのコラボまで出て、(ざっくりまとめすぎだが)USインディ・ファンには嬉しいことだらけだ。
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