Ed Sheeran、NY2万人弱キャパx4日間ソールドアウト!最新ライブを観た+映像
2015.06.01 12:12
エド・シーランが全米ツアー中なのだが、NYのライブは、なんと4日間で全会場2万人弱のキャパで、全部ソールドアウト。すごい!!
とりあえず、その翌日に放送されたTV番組でのライブ映像がこちら。
http://www.billboard.com/articles/news/6582961/ed-sheeran-good-morning-america-performance
私はその初日5月29日に野外のForest Hills Stadiumという会場で観てきたのだけど、こんな女の子達のきゃーーーーーっという歓声を浴び続けたのは超久しぶりだった。
1曲目”I'm a Mess”で始まった瞬間から、2時間弱のライブは最後の最後まで、そのエネルギーたるや衰えるどころか、いやどんどんパワーを上げていくのだ。この女の子達の思いきりなポジティブなエネルギーには、なにか未来への希望すら感じるくらいだった。
つまり、そういうパワーを全開に引き出すことのできるエド・シーランがいかに素晴らしいのかということ。それをこの日は実感した。
そもそも、その人気から言ったらボーイバンド並なわけだけど、顔が売りってわけでもないし(すいません!)、かと言ってスタイルがクールってわけでもない。髪型も洋服もだいたい同じで、すごい有名なブランドを着てる感じでもない。ステージのセットだって2万人もいるのに、見どころ満載ってわけでもない。花火も、レーザー光線もなかったし、紙吹雪すらなかった。スクリーンに彼は映されるけど、むしろ普通。さらに、バンドメンバーだっていないのだ。盛り上げるためなら何でもしますの逆で、盛り上がるために何が一番必要なのか、だけのあるライブ。
彼ひとりと、ギターと、サンプリングマシーンと、マイク2本だけ。つまり、この熱狂と人気は、彼の曲とそのパフォーマンスだけ。昨今、こんなにシンプルな形のパフォーマンスを観たことがない。それなのに、昨今観たことのない絶叫を生み出す、史上最高に効率的なライブというわけだ。
しかも、例えば、"Take It Back”においては、いくらおなじみとは言え、スティービー・ワンダーの”Superstition”をするっと投げ込むと、その時にこそ、絶叫が起きる。また、”You Need Me, I Don't Need You”で、”レイラ”のギターリフをかき鳴らすと、そこでこそ熱狂。つまり、ロックンロールの伝統が、この若い女の子達にしっかりと伝えられている。昨今ロックのコンサートに行って、名曲が演奏されても気付かない人達もいたりするのに!かと思えば、時にエミネムを彷彿とさせるようなラップもするし、50 Cent の”In Da Club”や、Iggy Azaleaの"Fancy”もマッシュアップするし、単なる回顧主義というわけでもなく、しかし、彼が良いと思う音楽の伝統を引き継ぎ、エンターテインして成立させ、今の世代にしっかりと伝えている。
2曲目”Lego House”の前に、「最後には声が出なくなるくらい歌ってみて」とか「隣りの人のことは気にしないで自分の好きに楽しんで」と言っていたりしたけど、”Photograph”では携帯で光を灯したり、言うまでもなく、アンコール最後の”Sing”まで、大大合唱が続いた。そこにいるだけでポジティブな素晴らしいエネルギーを浴びるようなライブ。最小限で、究極で、揺るがない彼の音楽の本質がいかに素晴らしいのかを思い知らされるライブだった。
以下セットリスト
I'm a Mess
Lego House
Don't/Loyal/No Diggity/Nina
Drunk
Take It Back/Supersition/Ain't No Sunshine
Photograph
Bloodstream
Tenerife Sea
Thinking Out Loud
Forever
The A Team
Feeling Good/I See Fire
Give Me Love
Encore
You Need Me, I Don't Need You/In Da Club/Fancy
Sing