Eveはインタビューで、「何者でもない感覚」といったことをよく言語化することがある。
自分が作った曲をリスナーに聞いてもらい、リアクションをもらったり共感してもらったりして、初めて自分が孤独ではないという感覚になるのだそう。それを明確に体感できるのがライブの場であり、アルバム『Smile』の収録曲──特にシングルカットされていない楽曲は、現場でみんなのリアクションを得る機会がないまま、時間が止まってしまっていた。
その思いは、観客にとっても同じだったのだと思う。イントロが鳴るたびに歓声が上がり、楽曲がリアルな空間に放たれたことを6年越しにみんなが祝福しているようだった。
2020年に中止になった出来事も無駄ではなかった、なんて言ったらきれいごとになってしまうかもしれない。それでも、6年越しにでも「孤独」を優しく溶かすことができたという「Re:Smile」での体験は、Eveにとってもリスナーにとっても、これから先の未来を照らす確かな光になったはずだ。(有本早季)
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