MAN WITH A MISSION、9ヶ月に渡るワールドツアーファイナルさいたまスーパーアリーナ公演を観て

MAN WITH A MISSION、9ヶ月に渡るワールドツアーファイナルさいたまスーパーアリーナ公演を観て
ロックは本来的にとても記名性の高い表現だ。メッセージ性の強い楽曲をアーティスト本人を主語にして発信する。繰り返す内にそのアーティストは、音楽家という次元を超えてカリスマになり存在自体が宗教性を帯びてくる。そういうロックスターはたくさん居る。
一方、存在を抽象化することによってより全方位からの思い入れを集めマスに巨大化していくアーティストも居る。
MAN WITH A MISSIONは、メタモルフォーゼによって国籍も年齢も性別も超越したロックアイコンとなり、日本のライブハウス、北米、日本のホール、欧州、アジア、日本のアリーナを9ヶ月に渡って席巻し続けた。そのファイナル公演、凱旋帰国したさいたまスーパーアリーナは、巨大LEDに映し出された地球をバックに、ステージ上空に吊られた巨大な飛行機が地上に降り立つところからスタートする。このハリウッド映画のような演出がひとつも大仰な印象を与えないところが現在のマンウィズのスケール感なのだろう。
MAN WITH A MISSONという存在は、従来型のロックスターの概念を破壊した発明だったと思う。

アンコールに登場して2曲一緒に歌った盟友miletが、客席に向かって繰り返し「人間ども!」と叫んでいたのが笑えた。一度言ってみたかったのだろう(笑)。
(海津亮)
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