ブラック・フラッグのヴォーカルのロン・レイズ、突如ステージ上でバンドから追放

ブラック・フラッグのヴォーカルのロン・レイズ、突如ステージ上でバンドから追放

今年に入って再結成し、12月18日に28年ぶりの新作となる『ホワット・ザ…』をリリースするブラック・フラッグだが、ヴォーカルのロン・レイズが早くもクビになったことが明らかになっている。

バンドはオーストラリアをツアー中だったが、ロンはフェイスブックでライヴの途中で2003年の再結成ライヴでヴォーカルを務めたプロ・ボーダーとしても知られるマイク・Vことマイク・ヴァレイにマイクを取り上げられ、退場を命じられたと明らかにしている。この書き込みはもう削除されているが、次のようなものだったと音楽サイトのエクスクレイムが伝えている。

「2013年11月24日はオーストラリアでのヒッツ・アンド・ピッツ・ツアーの最終公演だったけど、残り2曲というところでマイク・Vがステージに現れて、俺のことを見下ろしてきたかと思ったら、俺のマイクを取り上げてこう言い放ったんだ……『おめーはおしまいだから。パーティは終わったんだからさっさと消えろよ。もう終わったんだよ』」

また、ロンは唯一のオリジナル・メンバーであるギターのグレッグ・ギンとはもう目も合わせない仲になっていただけに却ってほっとしたともフェイスブックに明かしていたという。

なお、ブラック・フラッグはグレッグが中心となって1976年に結成され、ロンは2代目ヴォーカリストに当たるが、最も有名なヴォーカリストとしては81年から解散まで務めたヘンリー・ロリンズが挙げられる。バンドは86年に解散すると、03年の9月にチャリティ・ライヴ用にグレッグが中心となって一時的に再結成していたが、この時にマイク・Vはヴォーカルとして客演していた。その後、2010年にロンのライヴにグレッグが客演したことがきっかけとなって、グレッグは13年に入ってからロンとブラック・フラッグを再結成することを宣言した。

その一方で、初代ヴォーカルのキース・モリスは元ベースのチャック・ドゥコウスキー、元ドラムのビル・スティーヴンソン、元ヴォーカルとベースのデズ・カデナとで2011年にブラック・フラッグの楽曲をライヴでやる機会に恵まれ、その後13年からはビルとディセンデンツで活動をともにしているスティーヴン・エガートンを加え、ブラック・フラッグの楽曲のみをライヴで披露するユニット、フラッグとしてツアーを開始している。グレッグはフラッグがブラック・フラッグの登録商標侵害を冒しているとしてロゴやバンド名の使用の差し止めを要求する訴訟を起こしたが、裁判所には棄却されることになっている。

ロンはフェイスブックで、ブラック・フラッグに在籍していたためフラッグと対立する立場をとらなくてはならなかったことを明かしていて、フラッグの面々とは仲直りしたい旨を次のように綴っていたという。

「(フラッグ結成については)最初からいいことだと思ってたし、連中がどうしてあれらの楽曲を演奏したがっていて、友達やファミリーと楽しくやりたいのかよくわかってたし、それを支持してもいたんだ。確かに自分は(グレッグとともに)バンド名とロゴについて疑問を呈したけど、連中のやってることの動機や活動の云々については別に疑問を持ったことは一度もないよ。それに連中は『ブラック・フラッグ』では果たせなかったような成功を形にしているからとても羨ましく思ってもいるよ。それと念のために言っておくと、俺は『フラッグ』の存在を知る前に『ブラック・フラッグ』をやることに同意したわけだからね」

(c) NME.COM / IPC Media 2013
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