先月リリースしたEP『EP1』以降、散発的なリリースを続けていくことを明らかにしているピクシーズだが、オリジナル・メンバーのキム・ディールが6月に脱退した時の状況について語っている。
キムの脱退後、バンドはザ・マフスやザ・パンドラズで活躍してきたキム・シャタックをベースとして迎えているが、『ローリング・ストーン』誌の取材に答えたブラック・フランシスはキムが脱退を表明したのはイギリスのウェールズでバンドがレコーディングを行っていた時だったことを次のように明らかにしている。
「スタジオのそばの小さなコーヒー店にいたんだよ。そこへキムが顔を出していきなり『明日飛行機で帰ることにしたから』って宣言したんだよ。そうやってバンドを辞めたんだよ。ものすごいぎこちない瞬間だったよ。抱き合ったり、握手したりとか、そういうことは何もなかったね。ジョーイ(・サンチャゴ)と僕とで立ち上がって、『わかった』と言っただけだったね。それからもう店にはいたくなかったからすぐ出て、そのままバーに入ったんだ。コーヒーから酒に変えざるを得なかったよ」
ドラムのデイヴ・ラヴリングは次のようにつけ加えている。
「3日か4日くらい嘆き通したんだけど。でも、スタジオをブッキングしてあったし、オーヴァーダブの作業もたくさん残ってたから、嘆き続けてるわけにもいかなかったんだ。そこで腕まくりをして『とりあえずこれ仕上げちゃおうか』ということになったんだよ」
キム・シャタックを含めた新しいラインナップのバンドは、先月ロンドンはカムデンのラウンドハウスで行われていたアイチューンズ・フェスティヴァルに出演を果たしたが、『EP1』からの"Andro Queen"、"Indie Cindy"のほか、"ウェイブ・オブ・ミューティレイション"、"モンキー・ゴーン・トゥ・ヘブン"、"ヴェイモス"などの定番曲からなる28曲のセットを届けた。
また、ピクシーズは9月3日にリリースされた4曲入りEP『EP-1』収録の“Andro Queen”のミュージック・ビデオを公開した。
同ミュージック・ビデオの監督を務めたのはブライアン・ジョーンズタウン・マサカーとダンディ・ウォーホルズのドキュメンタリー映画『Dig!』で知られるオンディ・ティモナー。
“Andro Queen”のミュージック・ビデオはこちらから。
以前公開された“Indie Cindy”のミュージック・ビデオはこちらから。