ビョークはここ数年煩わされていた喉の不調を手術によって改善したことを明らかにしている。
11月21日に『バイオフィリア』のリミックス音源集『バスタード』をリリースしたビョークだが、ここ数年声帯の不調に悩まされていて、それが災いして『バイオフィリア』のアルゼンチン、ブラジル、スペイン、ポルトガル公演の中止にも追い込まれることになっていた。ビョークは今回手術を受ける決心にどうやって至ったのか、そしてその結果どれだけまたもとの状態に戻れたかということをオフィシャル・サイトで次のように語っている。
「何年か前にお医者さんに声帯にポリープができていると診断されたのね。でも、自然療法で治すことにして、4年間いろんなストレッチをやってみたり、食事療法とかも試してみてたんだけど、その後いろいろ新しいテクノロジーについても知って、ハイテク・レーザー手術にすごく興味を惹かれて、わたしに関しては、手術こそロックって言わざるを得ないわね! 3週間安静にしていて、それから歌い始めたんだけど、間違いなくポリープができる前の感じに戻ってるから! またきれいに音を出せるようになってすごく嬉しい。今年はいろいろキャンセル続きになってすごく申し訳ないんだけど、でも、今度の手術がちゃんとうまくいくってわかるまでは話したくなかったのね。だから、温かい気持ちで来年はみんなのために歌えることを楽しみにしています」
なお、ビョークは自身にも大きな影響を与えたという動物学者のデイヴィッド・アッテンボローと『Attenborough And Bjork: The Nature Of Music』というドキュメンタリーの制作に乗り出すことを明らかにしていて、音楽の進化、人間と音楽の関係、そしてその関係にテクノロジーがどれほどの衝撃をもたらしうるかというテーマに取り組んだ内容になるという。
制作はこれまでケイティ・ペリーやブラーのドキュメンタリーを手がけてきたパルス・フィルムズが行っていて、作品のエグゼキュティヴ・プロデューサーのルーカス・オコアはドキュメンタリーについて次のように語っている。
「ビョークの革命的なアルバム(『バイオフィリア』)から端を発したこのとてつもない旅をドキュメントすることになってとても楽しみですよ。現在のポピュラー・カルチャーでもビョークは象徴的な存在になっていて、他のどんなアーティストよりも自分の表現を突き詰めてる人でもあるからね」
ドキュメンタリーでは『バイオフィリア』の内容も使われることになっていて、アッテンボローはコトドリやヨシキリ、シロナガスクジラなどの映像を使って自然界に音楽が存在することを紹介していくという。
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