ニューヨーク州議会がビースティ・ボーイズのMCAことアダム・ヤウクへの追悼を決議
2012.05.18 16:00
5月4日に他界したビースティ・ボーイズのMCAことアダム・ヤウクを称える決議がニューヨーク州議会上院で5月17日に可決されたと『スピン』誌が伝えている。この決議では特にMCA記念日を設けるなどといった提案がなされているわけではないが、決議を発議したスクアドロン議員が決議内容を述べている間、上院全体がMCAがニューヨークの生活と文化にもたらした影響や貢献について確認することになった。
議決書はアダム・"MCA"・ヤウクはニューヨークのブルックリンで育ち、ベース担当として元々はハードコア・パンク・ユニットだったビースティ・ボーイズに加わり、その独自なサウンドとスタイルとでニューヨークのイースト・ヴィレッジとロウアー・イースト・サイドの革新的なミュージック・シーンでよく知られるようになり、アルバム『ライセンスト・トゥ・イル』はビルボード・チャートの首位を飾る初のヒップホップ・アルバムとなったとまずはアダムとビースティーズを紹介。
さらに、ビースティーズは治安や財政面でニューヨークが危機に瀕していたような時期に草の根的なクリエイティヴィティや過去に捉われない意識でもってさまざまなアーティスト・コミュニティによって活性化されていったニューヨークという都市を体現するようなアーティストだったとしている。
また、健康状態が優れなくなっていたため欠席はしたものの今年のロックンロール名誉の殿堂入りを果たしたことやティベットにおける政治的弾圧を糾弾する活動を続け、さらにインディペンデントな映画作家としても活躍したことを述べてから議決書はこう結んでいる。
「自身の音楽へのこのような献身、そしてこのような活動家としての業績、さらに残していった遺産がほかのすべてのアーティストにとって忘れることのできないインスピレーションとなることを鑑み、今ここに
一、本議会のこの場を借りて審議を中断し、高名なラッパーにして活動家として知られるアダム・"MCA"・ヤウクの死を本議会が悼むことを決議し、さらに
一、この決議書を公文書として作成し、アダム・ヤウクの家族に託すこと
以上を決議するように要請する。」