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アッパーなハウスサウンドが印象的なダンスチューンでリスナーをグッと引き込んだ前作“bleeding love”から2ヶ月、早くも新曲リリース。平手友梨奈の音楽活動がまた精力的にドライブし始めた。今作は一転、R&Bのグルーヴに乗せて平手の大人びた憂いを含んだ歌声に耳を奪われるミディアムバラード。平手の歌唱表現の幅をさらに押し広げた1曲となった。今作のプロデュースを手がけたのがGeG(変態紳士クラブ)と知り大いに納得。この洗練された耳馴染みのいいトラック、そしてメロディラインの美しさは優れたバランス感覚で平手の繊細にしてしなやかな歌声の魅力を際立たせている。それにしても、《不純だらけ》で《不成立》と歌われる日の当たらぬ恋をこれほど抑えたトーンで叙情的に表現できる平手はやはり類稀なシンガーであり、MVでの存在感を含め総合的に楽曲の持つエモーションをストイックに表現するアーティストだとあらためて実感。楽曲世界を映画的な物語に落とし込んだ今作MVでもその表現力は圧倒的だ。(杉浦美恵)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年2月号より)
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