キッスのジーン・シモンズが、70年代にAC/DCのギタリスト:アンガス・ヤングと初めて会ったときの思い出を語っている。
「Blabbermouth」によると、オーストラリアのラジオ局Triple Mのインタビューで、ジーンがアンガスと初対面を果たしたときのことを振り返った。
「彼らが、ロサンゼルスの小さなクラブで演奏するのを観たんだ。たまたま俺はその場にいて、ステージの近くにいたのを覚えてるよ。そうするのが好きでね。ベースとキック・ドラムがぶつかり合うのを芯から感じたいんだ。安全な距離にはいたくない。音がデカすぎると感じたら、年を取りすぎてるね。だから俺は最前列にいた。曲間で暗くなった後でさえ、アンガスはステージで走り回ってたよ。見せかけじゃなくて、トランス状態に入った奴みたいだった。俺は、『あいつはロックンロールだ。この男は本物だ』って思ったね」
さらにジーンは話を続けている。
「それでライブの後に俺がバック・ステージへ行ったら、アンガスが俺の所へやって来て、『おお、ジーン・シモンズだ』って言われた。(アンガスを真似て)俺が酷いオーストラリア訛りで、『おお、ジーン・シモンズだ。そうだよ。君はスゴイな。名前は?』って訊いたら、『アンガスだ』って答えた。それから彼が笑ったんだけど、絶対に忘れないよ。彼には前歯がなかったんだ。思うに、当時は歯を治す余裕がなかったんじゃないかな。それで俺は、『数ブロック先まで君を連れ出させてくれ。腰を落ち着けて君と話をしたいんだ』って伝えたわけさ」
その後にジーンはアンガスをMel's Dinerというレストランへ連れて行き、アンガスはフランクフルトと野菜のビーツを注文。アンガスは前歯がなかったため、奥歯で噛んで食べていたとのこと。
そして、ジーンがアンガスに一緒にツアーに出ようと誘い、1977年からスタートしたキッスのツアーで、AC/DCがオープニングを務めるに至ったそうだ。
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