3月に『Cocoa Sugar』をリリースしたヤング・ファーザーズが、イスラエルのパレスチナ占領に抗議する反イスラエル運動BDS(ボイコット・資本引き上げ・制裁運動)を支持していることを理由に、ドイツのアート・フェスティバル「Ruhrtriennale」の出演者リストから除かれたことが明らかになった。
「Ruhrtriennale」のウェブサイトに掲載された声明によると、主催者側はヤング・ファーザーズにBDS運動と距離を置くよう呼びかけたが、バンドがそれを拒否したため出演を見合わせるはこびとなったとのこと。
この出演キャンセルに対し、ヤング・ファーザーズはイスラエルへの文化的なボイコットを訴える団体「アーティスツ・フォー・パレスチナ UK」のウェブサイトに「このような立場を取り、出演の条件として我々が持つ人権の原則と決別するよう要請するフェスティバル側の決断は間違いであり、非常に公正を欠いていると感じています」とする声明を寄せている。
さらに声明は以下のように続く。
このバンドとバンドの歴史を知っている人なら誰でも、我々がいかなるヘイトにも人種差別にも反対であることを知っているはずです。これまでも常に反対してきました。そして我々はBDS同様、“反黒人主義の人種差別、反アラブ人の人種差別、イスラム嫌悪、反ユダヤ主義、性差別、外国人嫌悪、同性愛嫌悪を承認または推進するいかなる行為も言説も許容しません”。
なおBDS運動の熱心な支持者であるブライアン・イーノやサーストン・ムーアは、ヤング・ファーザーズへの支持を表明。
イーノは、「非武装のパレスチナ人の抗議デモ参加者達を殺害したイスラエル政府を批判することは、反ユダヤ主義ではありません。国による野蛮な行為に対し、文明化された態度を支持して声を上げる、文明支持です。立ち上がり、『法の支配は、あらゆる場所で適用される』と言っているのです」との意見を表明している。
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