[Alexandros]のミュージッククリップを貫く美しき「世界」について

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12月20日に、[Alexandros]のキャリア初となるミュージッククリップ集『CLIPS』がリリースとなった。デビュー曲“For Freedom”から最新曲“明日、また”までの全33曲を収録とのことで8年間に及ぶ彼らの軌跡をじっくりと振り返らせてもらったが、改めて各作品の完成度の高さを感じると共に、「世界」を見越す一貫した作風に感服した。


もともとミュージッククリップはリリースに先行して公開されることが一般的だが、この受け取り方は様々あると思う。映像という前提を超えてとにかく早く曲を聴きたい!とかメンバーの姿を見たい!とか、もしかしたらクリップをひとつの音源として利用している人もいるかもしれない。ミュージッククリップはそういった「音楽を聴くためのひとつのツール」という意味合いも兼ね揃えているとは思うのだが、[Alexandros]が生み出すそれらは「映像作品としての楽曲の完全な再提示」だ。曲は曲として最高のものを作り上げているのだから、折角映像にするのならば歌詞と同じ筋書をなぞるだけでは意味がない――そこには己の名で世に遺すなら誰彼にも絶対に真似できないセンスで挑みたいという、楽曲/映像の両作品に対する絶対的なプライドと自信が強く現れているように思うし、そういった強気で確固たるスタンスは実に[Alexandros]らしいなと思う。

そして何より、彼らの作品には一貫して「世界」を感じられるのが凄い。バンド結成当時から世界を目指しているバンドということもあるが、作品が醸す雰囲気から感じ取れる視聴者の対象は日本人だけではないように思う。YouTubeにて映像を公開した時点で世界中の誰がいつ観てもおかしくないという影響力の大きさを理解している彼らだからこそ、色彩や作意に一時の流行を用いるのではなく、いつの時代でも人の胸を打つような普遍的で褪せることのない美しさがどの作品にもしっかりと込められている。

ライブやリリース、プロモーションなど、彼らが[Alexandros]の名で世に放つ作品の全てが「世界一のバンドになるための過程」であり、そこには一切の妥協や甘えは存在しない。そんな[Alexandros]の屈強な覚悟とバンドの誇りがまざまざと伝わってくる、世界へ挑むための武器となりうるクリップ集だ。(峯岸利恵)
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