マーティン・スコセッシ、グレイトフル・デッドのドキュメンタリー作品の製作指揮へ
2014.10.25 19:58
バンドの結成50周年を記念してグレイトフル・デッドのドキュメンタリーの製作が進められていて、プロデューサーにマーティン・スコセッシ、監督にアミール・バー=レフが当たることが明らかになっている。
バー=レフ監督は大学フットボールの名門校、ペンシルヴァニア大学のフットボール部のジェリー・サンダスキー監督が児童性虐待に関わっていた事件のドキュメンタリー作品『Happy Valley』やアメリカ陸軍のレンジャー部隊員のアフガニスタンでの死亡事故の隠蔽事件を扱った作品『The Tillman Story』でよく知られた映像作家で、ロックでも長く不動の人気を誇ったバンドの歩みをこれまでになかった視点で捉えるものとして期待されているとビルボード誌が伝えている。
グレイトフル・デッドは1995年にジェリー・ガルシアの死とともに解散が決定し、残されたメンバーらによるトリビュート・ライヴなどの活動がその後続けられているが、ミッキー・ハート、ビル・クロイツマン、フィル・レッシュ、ボブ・ウィアーは連名で次のような声明を発表している。
「グレイトフル・デッドについてはこれまで数知れないほどの物語が伝えられてきた。来年50周年を迎えるにあたって、自分たちでも一つ語ってみようかということになり、それを助けてもらうのにアミールが最適の人物だと思うんだ。当たり前だけど、マーティン・スコセッシと一緒に製作に携われることになったのも恐れ多いよ。『ラスト・ワルツ』から『ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』、ザ・ローリング・ストーンズ(『ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト』)やボブ・ディラン(『ボブ・ディラン ノー・ディレクション・ホーム』)とマーティンはぼくたちも大好きなアーティストについての最高のドキュメンタリー作品を作ってきているし、今回関わってもらうことになって光栄に思ってるよ。50周年はファンのみんなと一緒に祝うにもきっと記念碑的な機会となるだろうし、みんなとこの映画を分かち合うのが楽しみでしようがなく思ってるんだ」
作品はこれまでの未発表映像や過去のインタヴュー映像や希少映像を編集しつつ、ミッキー、ビル、フィル、ボブのほかかつての多数のメンバーや関係者との新しいインタヴューなども加えた作品になるという。また、グレイトフル・デッドの音源を長く研究整理しているデイヴィッド・ルミューが監修に参加するという。マーティン・スコセッシは次のように語っている。
「グレイトフル・デッドというのはただのバンドではないんだ。グレイトフル・デッドというのはそれ自体で一つの惑星であって、そこにはグレイトフル・デッドに身を捧げたファンたちが住んでいたんだ。今回のような映画が製作されることになって嬉しいし、それに関われることになって光栄に思ってるよ」
なお、バー=レフ監督は「グレイトフル・デッドについての映画を作ってみようと初めて思い立ってもう10年が経って、ようやく形になり始めていることについてぞくぞくしているから」とコメントしている。