【インタビュー】濃密なエモーションをたたえたメロディ、そして、迷いや不安に包まれた夜を越えようとする人々に向けたメッセージ──新曲“パラレルナイト”が示すBILLY BOOの新たな境地

【インタビュー】濃密なエモーションをたたえたメロディ、そして、迷いや不安に包まれた夜を越えようとする人々に向けたメッセージ──新曲“パラレルナイト”が示すBILLY BOOの新たな境地

しなやかなグルーヴとキャッチーなメロディが共鳴する“ラプソディ”、超ピュアな恋心を切ない情景とともに描き出す“ラブソング”、軽快なダンスビートの中で失恋した女の子の感情が広がっていく“トラボジマ”。メジャーデビュー以来、次々と楽曲をリリースし続け、ジャンルレスな音楽性とKAZUKI UJIIE(Vo)の多彩なボーカリゼーションによって知名度と存在感を増してきたBILLY BOO。新曲“パラレルナイト”(ドラマ『クロスロード ~救命救急の約束~』主題歌)は、このバンドの魅力をさらに世に広く知らしめる決定打と呼ぶべき楽曲だ。人の数だけ正しさがあり、無数の選択をしながら歩んでいくのが人生。ときには自らの決断を悔やむこともあるし、不安と葛藤に押しつぶされそうな夜もある。そんな状況を生々しく描きながら、美しさと力強さを含んだメロディによって、聴く者を光がある方向へと導いてくれる──。“パラレルナイト”には、音楽だけが持ち得るそんなパワーが確かに宿っている。メンバーそれぞれの感情や体験を重ねながら制作されたという“パラレルナイト”。この楽曲を軸にしながら、ライブ・楽曲の両面で進化を続けるバンドの現在地について、メンバー全員に訊いた。インタビュー=森朋之

BILLY BOO本来のキャッチーさ、メロディアスなところをしっかりやりつつ、ライブでも盛り上がれる曲も出していきたくて(KAZUKI)

──rockin'on.comへの登場は約1年ぶり。去年から今年にかけて、BILLY BOOにとってはどんな期間でしたか?KAZUKI “ラプソディ”以降もコンスタントに楽曲をリリースしてきたし、対バンツアーを経て、今はワンマンツアーを回っていて。楽曲はもちろん、ライブの軸を固められた1年だったんじゃないかなと。RIKIYA(Dr) そうだね。今年で結成3年目なんですが、ライブで「今日はしっかりお客さんを掴めたな」という感覚になることが増えてきて。まだまだギアを上げないといけないんですが、いい状態でここまで来ていると思います。

MITSU(B) 去年まではまだ曲が少なくて、セトリもマンネリ化してたんです。今は曲数も増えて、「今日はこの曲を入れてみよう」みたいな選択肢が広がって。自分たちも楽しめているし、お客さんにも楽しんでもらえているんじゃないかなと。KEI(G) “ラプソディ”でお客さんが手を上げやすくなったことで、今までとは違う景色を見ることができて。今年2月に出した“トラボジマ”もすごく反応がいいし、BILLY BOOの新しいライブの形ができつつあるのかなと思ってます。KAZUKI 制作でもライブを意識することが増えて、僕としてはそこがいちばん変化した部分かなと思ってるんですよね。BILLY BOO本来のキャッチ―さ、メロディアスなところをしっかりやりつつ、ライブでも盛り上がれる曲も出していきたくて。そのふたつを同時にやることが、自分たちの強みになってるんじゃないかなと。──バンドの方向性について、メンバー同士で話すこともあるんですか?KAZUKI めっちゃ増えましたね。普段は僕がひとりで曲を書いて、KEIがトラックを作ることが多いので、みんなでスタジオに集まることがちょっと少なくなっていて。曲のイメージを共有しづらいこともあったので、より細かいところもメンバー同士で話すようにしたかったんですよね。RIKIYA 曲に対するイメージもそうですけど、価値観や意見の違いもあるし。言葉だけじゃ伝わらないので、リファレンスの曲を共有したり、できるだけ明確にやりたいことを伝えるようにしてます。KAZUKI 地元(仙台)にいたときはしょっちゅう集まってたんですけど、東京に来てからはリハや打ち合わせ以外でなかなか顔を合わせることがなくて。幼なじみだからこそ、音楽的なところもお互いに理解を深めていかないと。MITSU なので最近は週1で会うようにしてるんですよ。KAZUKI ようやく言いたいことを言い合える感じになってきました。
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王道のバラードでありつつ、自分たちの中で「これがかっこいい」「おしゃれ」というものも込めたくて(KAZUKI)

──バンド内のコミュニケーション、大事ですよね。では新曲“パラレルナイト”について聞かせてください。KAZUKIさんのメロディセンスが伝わるバラードナンバーですが、これ、めちゃくちゃいい曲ですね。KAZUKI ありがとうございます。RIKIYA 嬉しいです!──BILLY BOOにとっても新たなターニングポイントになる楽曲だと思います。制作のプロセスはどんな感じだったんですか?KAZUKI ドラマ(『クロスロード ~救命救急の約束~』)の主題歌の話をいただいて、デモを作り始めました。5~6曲くらい候補があったんですけど、老若男女が「いいメロディだな」と思う王道のバラードでありつつ、自分たちの中で「これがかっこいい」「おしゃれ」というものも入れ込みたくて。それがいちばんバランスよくハマったのが“パラレルナイト”だったんです。レーベルの若いスタッフの皆さんが“パラレルナイト”を評価してくれたのも後押しになったし、幅広い方に「いい曲だよね」と思ってもらえるんじゃないかなと。

──J-POPユーザーからコアな音楽ファンまで幅広く届けるというスタンスは、BILLY BOOの根本ですよね。KAZUKI はい、それはずっとありますね。イントロにもこだわったんですよ。歌で始まるバージョンもあったんですけど、ドラマの中で流れることを考えると、イントロがあったほうがいいと思って、KEIとやり取りして。KEI イントロは、KAZUKIがボイスメモで歌ったメロディを再現しました。KAZUKI そこまで理論に詳しいわけではないので、歌ったほうがわかりやすいかなと。デモは大体そんな感じで進むことが多いですね。結構独特なやり方だと思うんですけど(笑)。KEI (笑)今回はいくつか候補曲があったから、それぞれBPMを調整したり、コード進行やリズムを変えたりなどいろいろ試して。アレンジャーの方(Soma Genda)にも入ってもらったのですが、KAZUKIの声の強さやきれいさが活きるバラードになったんじゃないかなと思ってます。
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