
"東京city"は迷ってる人とか何かを見失ってしまった人とか、そういう人を照らせる曲になってほしい(曽根)

――前作の“スカート”と比べても、曽根さんの歌、すごい変わったと思うんですよ。
曽根 たしかに。自分の歌い方っていうのが、だんだんと確立できてきたっていうのはありますね。
花岡 レコーディングのときから、ちょっとエモい感じを出したいっていうのは言ってたよね。1回目に録った声じゃなくて、3回目、4回目に録った音を使いたいっていう感じだったので。
岩田 たぶん、こういうふうに歌いたいっていうのが曽根の中にあると思うんですよね。で、今回の『White』で、それがちゃんと形になり始めたというか。何回か歌ったあとの少し嗄れた感じというか、その生身なところが出てるのかなって思う。
――それも、前の『An Apple』を出して、ちゃんと人に届いてる、刺さってるんだなっていう実感があったからこそ生まれた変化なのかなって思うんですけど。
曽根 そうですね。ライヴでの歌い方にしても、変わってはいますし。なんか、歌を褒められることが多くなりました、前に比べて。まあ、これからもっともっと磨かないとっていうのもあるんですけど。
――『White』っていうタイトルにしたのは、どうしてですか?
曽根 アルバムのタイトルに関して、正直あんまりこだわりがなかったというか。でも、自分たちの色がやっぱり出てるなと思って。で、自分たちの色って何だろう?ってなったときに、バンド名がもともと、ティッシュだったから、もう白でいいかなっていう。
――(笑)でも、それだけじゃないですよね?
曽根 はい(笑)。イメージカラーというか、わかりやすいっていうのももちろんあったんですけど。白ってすごい染まりやすい色だと思うんですよね。だから、今シーンとか見渡してもいろんな音楽があると思うんですけど、そういうものに染まらずに俺らがいいと思う音楽をやってくんだっていう思いもあります。
――リード曲は“東京city”ですよね。みなさんは名古屋在住なわけですけど、今回「東京」っていう言葉が付いた曲を作ろうと思ったのはどうしてですか?
曽根 最初にメロディが降ってきたっていうのもあるんですけど、“東京city”の歌詞を書く上で考えたことは、僕たちもバンドやっていて東京に来る機会が多くなってきて。で、何回か来てるうちに、東京はすごい明るいんだけど、その明るい街に憧れて来てる人は、眩しすぎて見失うものがいっぱいあるんじゃないかなって思って。そういう人たちも、何かを見失うかもしれないけど、でもそれをまた見つけることだってできると思うので。だから、東京に住んでる人だけじゃなくて、迷ってる人とか何かを見失ってしまった人とか、そういう人を照らせる曲になってほしいなっていう思いはありますね。

自分の歌がどういうものなのか、ようやく最近見えてきた感じはしますね(曽根)

――6曲とも、生きていることとか、死んでしまうこととか、テーマが一貫してるなと思って。だけど、それを直接的な言葉で表すっていうよりは、ひとつのストーリーになってますよね。
曽根 そうですね。意識してるというよりは、書いてみたらそうなってるって気付くんですけど。例えば、恋愛のこととか人が亡くなったりとかっていう大きなことって、経験したときはすぐには書けなかったりするんですけど、後々思い出して、言葉にしていったりすることはありますね。
――最後の“Yui”もそうですか?
曽根 「Yui」っていうのは架空の人物なんですけど。すごい昔の話なんですけど、小学校の頃に知り合いが亡くなったことがあって、その人とは僕はまったく仲よくなかったんですけど、人が死ぬっていうのがすごい不思議な感覚というか。仲よくもなかったから、あんまり話さないし、でも昔から知ってはいて。悲しいとかじゃなくて、どの言葉も当てはまらないような、よくわからない感じで。だから、そのことを歌にしようって思ったときに自分のこととして歌うより、第三者みたいな感じで、「Yui」っていう存在を通して歌ったほうが、その複雑な気持ちというか、悲しくはないんだけど、懐かしいみたいな、そういう気持ちを表せるかなって思って。
――自分の中の言いたいこととかモヤモヤとしたものを吐き出すっていうよりかは、ちゃんと構成を考えて、人に届けるものとして組み立てていくって感じですよね。
曽根 そうですね、物語的な感じは確かにあるかもしれないです。でも、ほんとに最近そういうのが多くなったなって思ってて。それまでは結構、それこそ吐き出す感じのが多かったんですけど。自分の歌はどういうものなのかっていうのがようやく最近見えてきた感じはしますね。
――自分たちがやりたい音楽が見えてきたっていうのは、バンド内で共有している感覚ですか?
岩田 僕、基本的に何でも人に影響されやすいんですけど(笑)、自分の中に引き出しみたいなものってあるじゃないですか。それを新曲ができる度に増やそうって毎回なっていくんですよ、4人の間で。なので、まだ「俺らはこうだ」っていう確定はしてないし、もっといいものを作ろうっていう段階ではあると思うんですけど、少しずつ、こういうことやりたいんだな、みたいなものは掴んできたと思います。
――じゃあ、バンドの芯にあるものが定まってきて、今はそこに対して何を付け加えていくかっていろいろ試してる最中って感じなんですね。
花岡 そうですね。T/ssueらしい音っていうのはあると思うんですけど、まだまだできることもあるので。前の音源を聴いても、今の自分だったらこう変えるなって思うときもあって、これからもっと変わっていきたいし、変わっていくべきだなと思います。

ミュージックビデオ
リリース情報

1st mini ALBUM 『White』
2015.10.7 release
RCMN-1001 ¥1,620(tax in)
- イノセント
- November
- 静かな午後に
- 東京city
- 余命宣告ストーリー
- Yui
ライヴ情報
1st mini Album 「White」Release Tour
- 2015.10.25 栄R.A.D
w / 蟲ふるう夜に / GIMMICK_SKULT / phonon - 2015.10.31 浜松窓枠
w / Equal / 小林太郎 / All Found Bright Lights - 2015.11.01 渋谷Star lounge
w /HIP BEAN SPROUT / feelpan / ちょっと左下 / flower in the vasement - 2015.11.07 横浜BAY JUNGLE
w /Chameleon / ソウルフード / HEAD LAMP / Aoiiii / and more... - 2015.11.08 千葉LOOK
w /蟲ふるう夜に / 唱頂の大員 / 無人島レコード / Chroma - 2015.11.15 心斎橋Pangea
w / and more... - 2015.11.21 滋賀B-FLAT
w/蟲ふるう夜に / and more... - 2015.11.22 京都RADmini
w/蟲ふるう夜に / and more... - 2015.11.23 鈴鹿ANSWER
w/蟲ふるう夜に / and more... - 2015.11.28 高知X-pt.
w / and more... - 2015.11.29 松山Double-u Studio
w / and more... - 2015.11.30 岡山CRAZYMAMA 2ndRoom
w / and more... - 2015.12.05 福島Out Line
w / and more... - 2015.12.06 秋田livespot2000
w / and more... - 2015.12.13 浜松G-SIDE
w / and more... - 2015.12.15 豊橋knot
w / and more... - 2015.12.19 福井CHOP
w/ LUCCI / WOMCADOLE / and more... - 2015.12.20 金沢vanvan V4
w / LUCCI / WOMCADOLE / and more... - 2015.12.22 福岡Queblick
w / and more... - 2015.12.23 小倉FUSE
w / and more... - 2015.12.25 広島Cave-Be
w / WOMCADOLE / and more... - 2015.12.26 大阪福島LIVE SQUARE 2nd LINE
w / and more... - 2015.12.27 神戸太陽と虎
w / and more... - 2016.01.06 仙台MACANA
w / and more... - 2016.01.07 渋谷TSUTAYA O-Crest
w / and more...
提供:RAD CREATION
企画・制作:RO69編集部