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2020年に「歌ってみた」の投稿を始め、2023年よりオリジナル曲も発表。昨年メジャーデビューを果たした9Lana(クラナ)の、3つの新曲を収録したニューシングル。アニメ『陰陽廻天 Re:バース』のエンディングテーマである1曲目“TURN OVER”ではロック的なエモーションとダイナミズムを内包したハイブリッドサウンドで魅せ、続く“九尾”は猥雑なビートと典雅なメロディが織り成す、言わば「幻想世界のダンスミュージック」。そして3曲目“確定一発”では「エナドリ一気にキメました」と言わんばかりのマッシブなエレクトロニックダンスパンクを披露……と、3曲それぞれまったくバラバラなサウンドの上で、9Lanaは見事に極彩色の歌声を披露している。儚さの奥から芯の強さを引っ張り出してくるようなその歌声はかなり中毒性が高い。《どんな世界が訪れても/エンドロールを変えてみせるよ》と歌う“TURN OVER”の歌詞のように、その歌声でこの先もまだまだ数多の可能性を切り開いていくだろう。力強い才能だ。(天野史彬)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年10月号より)
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