『ROCKIN'ON JAPAN』がお届けする最新邦楽プレイリストはこちら
KREVAというアーティスト、というかひとりの人間の姿勢が、ひしひしと伝わってくるナンバー。ソロ20周年イヤーの第1弾ソングとして、それをハッピーに盛り上げる祝祭の歌でも、自分は頑張ってきた!と称える賛歌でもなく、「こういう姿勢でやってきたから、この20年がある」とサラリと提示したのも、きっと若い世代のことを考えているからだろう。それでいて、キラキラ輝くトラックとセンチメンタルなメロディは、暑苦しくも押しつけがましくもない。《1つ1つ確実 ステップ踏んで/ちゃんとホップからジャンプするぜ》と真摯に決意表明し、その源にある《奏でる音で/自分から日本中にエールを》という想いも綴っている。今年4月に所属事務所からの独立を発表したということで《新人クレバも新人社長》というフレーズも。ヒップホップの枠を超えたエンターテイナーのようで、ヒップホップに則った「自分として発するメッセージ」からはブレないKREVA。まだまだ彼から学び続けたい、そう思わずにはいられない。(高橋美穂)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年12月号より)
『ROCKIN'ON JAPAN』12月号のご購入はこちら
*書店にてお取り寄せいただくことも可能です。
ネット書店に在庫がない場合は、お近くの書店までお問い合わせください。