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8月発売の3rdアルバム『i 触れる SAD UFO』に先駆けてリリースされるのは、TVアニメ『呪術廻戦』「懐玉・玉折」のエンディングテーマ“燈(あかり)”を表題曲に掲げたニューシングル。アコギのアルペジオと崎山蒼志の歌声、静謐なピアノの音色が響き合うイントロを経て、ストリングスもマーチングドラムもリズムマシンも入り乱れながら、壮麗な音の地平を描き出していく――という楽曲構成が、歌とギターを基準点としながらも縦横無尽にポップの冒険を繰り広げてきた「ソングライター・崎山蒼志」の歩みを象徴しているようにも思える“燈”。だが、この楽曲で何より際立っているのは、多彩なアレンジもその音楽世界のパースの一部として配置しながら、その先に王道の歌を力強く指し示してみせる「ボーカリスト/表現者・崎山蒼志」のスケール感と存在感だ。果てしない進化の金字塔であり、さらなる未来への羅針盤でもある名曲。『呪術廻戦』の物語性を夏油傑の苦悩を軸としてカットアップしたような詞世界も秀逸。(高橋智樹)(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年8月号より抜粋)
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