華やかなオーケストレーションと派手なバンドアンサンブルに竹中雄大の《振り返る余裕はない／泥だらけの日々よ》という第二章の開幕を高らかに宣言するメッセージを乗せた“Okey dokey!!”からスタートする、1年ぶりのメジャー2ndフルアルバム。壮大なロッカバラードもドラマチックなJ-ROCKもロマンチックなラブバラードもスリリングなロックチューンも全方位的にパワーアップさせつつ、エキゾチックな香りをふりまきながらフリーキーに展開する“戯言”や全編英語詞によるモダンなシンセポップ“Too Late”、各々のプレイヤビリティが火花を散らすインスト“Anima”といった変化球ソングを強力なスパイスとしてまぶす。13曲すべてが眩い輝きを放っていて、Novelbrightの総合力の高さと健全な進化をひしひしと感じられる。

コロナ禍でも巧みなオンライン活動で支持を広げた。ライブで鍛えられたタフな精神性とSNS世代ならではの戦略的な知性がごく自然に共存しているのがNovelbrightの強みだが、今作でよりその地盤は固まるだろう。（小松香里）

『ROCKIN'ON JAPAN』7月号より