2021年は、1月、6月、7月とデジタルシングルを出して、8月にそれらが収められたミニアルバム『レイジーサンデー』をリリース。で、12月17日にデジタルシングルを出したと思ったら、年が明けるとこの新曲がWOWOWのドラマ(『神木隆之介の撮休』)で流れ始め、MVも公開――と、「何か作って出している」のが常態と化しているSaucy Dog。ライブも、ツアーのたびに倍々ゲームでキャパが拡大していて、今年6月に控えている東名阪ツアーは日本武道館2DAYS・名古屋ガイシホール・大阪城ホール。このペースで走りながら、かつ十二分に「もう売れた」と言える状況にありながら、全くすり減らない。曲で言いたいこと・伝えたいことが、なくならない。出す曲出す曲が、瑞々しくて赤裸々で生々しいまんまだし、嘘や虚飾が混じらないまんまである。という事実に、すごいなあ、と、素直に思う。本作も、曲の構成や展開やアレンジ等は、よく聴くと「いろいろやっている」曲だが、その巧みさよりも「これを歌いたい」という衝動のほうが、より強く耳に残る。長く続くバンドだと思う。(兵庫慎司)
本当にタフでピュア
Saucy Dog『ノンフィクション』
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