約3年ぶりとなる全国ツアー「Re:PLAY TOUR 2021-2022」に先駆けてのシングル。谷口鮪(Vo・G)の復帰を待っていたファンに向け、感謝の気持ちをプレイで返すという想いでつけられたツアータイトルと呼応するように、このシングルの表題曲は“Re:Pray”、つまり「祈り」がテーマになっている。アップテンポで転がるように牽引するギターリフ、奔放に刻むドラムのビート、緩急自在の展開、力強く伸びやかな歌声――
KANA-BOONのブライトなロックサウンドが思い切り弾けている。厚みのある音像はまるで、すべての感情を引き連れて、たくさんの人の想いを飲み込んで進んでいくための、新たなスタートを告げる狼煙のように力強い。カップリングの“右脳左脳”も、これぞKANA-BOONと叫びたくなるバンドサウンドで、音楽の存在価値を痛快に突きつけてみせる。モータウンビートで軽快に鳴らす“LIFE”はまさに人生賛歌だ。《生きよう すべてを楽しもう》というシンプルな歌詞が爽やかに、そして強く胸に刻まれる。KANA-BOONだからこその説得力に満ちた、とてもあたたかい歌だ。(杉浦美恵)
『ROCKIN'ON JAPAN』12月号より