このシングルを聴いて、あらためて『ROMANCE』というアルバムは
宮本浩次にとって、とてつもなく大きな作品だったのだなあと思った。あのカバーアルバムでどうしようもないほどむき出しになっている宮本の歌、そこに込められた怨念にも近い情感、あれこそが宮本浩次というミュージシャンの本丸なのだということを僕たちは思い知らされたし、それはたぶん本人にとっても同じだったのではないかと思うのだ。なんていうのか、もちろん
エレファントカシマシも含めて、宮本の生き様それ自体が歌だというか、それ以外のことはほとんどどうでもいいというか、そういう境地。長い時間をかけてそこに辿り着いたともいえるし、最初からそうだったともいえるが、このシングルに収められている“sha・la・la・la”にしろ“shining”にしろ、歌っているのはその本丸でしかない。《sha・la・la・la sha・la・la・la sha・la・la・la》というサビもそうだし、《shining 今が俺の目指した場所》というのもそうだ。テイストは違うがどちらの曲にも歌謡性を強く感じるのも、これが生まれた場所がど真ん中だからだろう。(小川智宏)
『ROCKIN'ON JAPAN』7月号より