キラメキのセカンド

ザ・ヴァンプス『ウェイク・アップ(デラックス・エディション)』
発売中
ALBUM
ザ・ヴァンプス ウェイク・アップ(デラックス・エディション)
ブルックリン・ベッカム登場でも話題を集めたタイトル・トラックのMVを観るだけで、そのキラメキ感は充分伝わるが、アルバム一枚、その感覚を一瞬も失うことなく聴かせていくセンスはやはり只者じゃない。若さとテクニックを兼ね備えたブラッドリーのヴォーカルも相変わらず表情豊かだし、アゲアゲのナンバーからラップをフィーチャーしたトラック、とびっきりポップな曲まで興味の趣くままに自由に出入りするところが若さならでは。それをうまく導くプロダクションも、ワン・ダイレクションやジェイムス・ブラントらとやってきているスティーヴ・マック(曲もずいぶん書いている)を始めとしたプロデューサー陣ががっちりと固めていて抜かりはない。

YouTubeにそれぞれがアップした宅録デモを通じて仲間になっていったという、まさにこの時代の申し子バンドと言えるが、そうした世代ならではの利点をすべてポジティヴに織り込みつつポップ感が良い方向に出たセカンドだ。14年のデビュー作は全英2位と文句ない成功を得たわけだが、これはそれをさらに上回るヒットとなるだろう。2月の再来日は大騒ぎになりそう。(大鷹俊一)
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