6曲入りデビューEP(日本盤はライヴ2曲追加)を1枚出しただけだというのにオアシスの後継者登場と騒がれているオーストラリア、シドニーの3人組DMA’S(ディーエムエーズ)。確かに聴くとメロディラインが魅力的、かつ骨格がとてもしっかりとしていて新人らしからぬ堂々とした雰囲気が、どの曲からも流れてくる。本人達もオアシスとストーン・ローゼズをフェイヴァリットに挙げているが、曲やサウンドのそこかしこに90年代のテイストが流れる。ただし懐古的なものではなく、自分達の身体から自然に出てきた説得力があるので、着慣れたジャケットを纏ってるような心地よさが伝わってくる。
地元オーストラリアではすでにヒット済みという“デリート”を聴くと、メジャーが高額のオファーを出したというのも納得。ゆったりと歌い込んでいく前半から、静かにテンポアップし悠然と拡大していく展開は新人離れしたスケール感と可能性を確認できるし、かと思えばスピード感溢れる“フィールズ・ライク37”には新人ならではの初々しさがあるところも良い。ライヴではサポートを加え6人編成で聴かせるそうで、11月の初来日が楽しみだ。(大鷹俊一)
オアシス後継宣言
DMA'S『ディーエムエーズ』
発売中
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EP