2019年、年明け早々の来日ラッシュ! 「ロッキング・オンが選ぶ見逃せないライブ10選」
2019.01.01 16:00
早いもので2018年も終わりを迎えるが、しみじみ振り返っている余裕などないほど、新年1月から3月にかけては、怒涛の来日ラッシュとなっている。その中から今回は「観ておきたい」「観ないと後悔しそう」なライブ10選を紹介。というか、新年の来日スケジュールをチェックしていたら、10に絞るのさえも難しいくらいのラインナップ。2019年の幕開け、楽しみです。
(1)スーパーオーガニズム
ヴォーカルの野口オロノをはじめ、日本、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドと多国籍な8人が集結し、2017年に結成されたポップバンド。2018年のフジロックでも、超満員のレッドマーキーを熱狂させたが、単独公演でのロングセットは見もの。ポップなメロディとリスナーを引き込む浮遊感。そして彼らならではのキッチュな映像演出にも注目したい。
(2)グレタ・ヴァン・フリート
「ロックの未来」と称賛されている、デトロイト郊外で結成されたロックバンド。ロバート・プラントをして「彼らは『レッド・ツェッペリンⅠ』だ」と言わしめたほど、耳に残るギターリフとヴォーカル・スタイルが特徴的だが、決してリヴァイバルに留まらないスリルに満ちた衝動を初来日公演で存分に感じたい。
(3)ジュリアン・ベイカー
ドラマチックでエモーショナル、ハートをえぐるようなシャウトに震えた初来日の公演から約1年。またジュリアンの魂の歌声に触れることができる。しかもビルボードライブという親密な空間で。2017年の2ndアルバム『ターン・アウト・ザ・ライツ』は必聴の名盤なので、ライブ前に聴き込んで臨みたい。
(4)ジョージア・アン・マルドロウ
飛ぶ鳥を落とす勢いのブレインフィーダーが満を持して推す、「現代のニーナ・シモン」とも称されるソウルシンガー。自身も優れたトラックメイカーで、ヒップホップ、ジャズ、ソウルなど、現代的に構築されたビートやリズムにも耳を傾けたい。どんな編成でのライブになるのか、ビルボードライブでの公演だけに、じっくり歌を堪能できそうだ。
(5)ミツキ
2017年11月には、初のバンド編成での来日公演を行い、せつなく胸に突き刺さる歌声とオルタナティブなサウンドで観客を魅了したミツキ。2018年には5枚目のアルバム『ビー・ザ・カウボーイ』をリリースし、シンガーソングライターとしてさらなる飛躍を遂げた。最新作からの曲がどのように披露されるのか、バンド編成も含め楽しみで仕方がない。
(6)イエス
結成50周年を記念したジャパン・ツアーということで、名古屋、大阪、東京での公演が予定されているが、東京の3公演は各日コンセプトとセットリストを変えてのライブということがアナウンスされており、初日がアルバム『危機』の完全再現ライブ、2日がベストセレクション的な内容、3日目は『サード・アルバム』の全曲再現というからファン泣かせ。
(7)ペール・ウェーヴス
2018年はサマーソニックのMOUNTAIN STAGEで、超満員のオーディエンスを大いに沸かせたペール・ウェーヴス。今回の単独公演は貴重なライブハウス公演で、スケール感はそのままに、よりダイレクトにゴシックでダークなポップサウンドを満喫できるはず。ヘザーとキアラのスタイリッシュなファッションやメイクにも注目したい。
(8)チャーチズ
2018年、フジロックのホワイトステージのトリを飾った彼らも、今まさに飛ぶ鳥を落とす勢いでバンドとしての成長を見せつけている。名盤3rdアルバム『ラヴ・イズ・デッド』からの楽曲をリアレンジ&再録した『ハンザ・セッションEP』でも素晴らしい音像を作り上げた。ローレンの歌声もさらに表現力を増す。エモーショナルに炸裂する“ミラクル”はシンガロング必至。
(9)コートニー・バーネット
単独公演は2015年以来。クールなギター・ヒロインがフィンガー・ピッキングで奏でる歪んだオルタナティブ・サウンド、そして物憂げな歌声は時に穏やかさをも感じさせ、乾いた味わいの中にも、はっとするような鮮やかな血の流れを感じさせる。2018年リリースの2ndアルバム『テル・ミー・ハウ・ユー・リアリー・フィール』ではますます曲の良さが際立ち、ライブでの披露がとにかく楽しみ。
(10)ブライアン・フェリー
2010年、フジロックにロキシー・ミュージックが降臨した時は多くのファンが歓喜した。そのフロントマンにして英国を代表する伊達男、ブライアン・フェリーのソロでの来日公演は、実に2002年以来。最新作『ビター・スウィート』はロキシーの楽曲を含む自身の作品に1920年代風のジャズやブルース色の強いアレンジを施したもの。この「粋」を今回の来日でどう再現するか、セットリストにも期待が高まる。
(杉浦美恵)