現在発売中のロッキング・オン6月号では、カニエ・ウェスト『BULLY』の解説論考を掲載しています。
以下、本記事の冒頭部分より。
文=伏見瞬
「美術史家エルンスト・H・ゴンブリッチは、16世紀後期から17世紀初頭にかけてローマで活動した画家、ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオについて、このように書いている。
醜さを恐れることは、彼の目には見下げ果てた腰抜けとしか映らなかったようだ。カラヴァッジオが求めたものは、真実であった。彼は、古典的な規範など好きになれなかったし、「理想の美」を奉るのも御免だった。彼は因習から離れて、芸術を新しく見直したかった。人々の中には、彼はただ人騒がせをしたいのだと見る者もあった。——伝統や美に敬意などもってはいないのだと。また、同時代の批評家たちからその全作品を一からげにして手短なお言葉をいただいた画家のはしりでもあった。彼は「ばか真面目に描く人(ナチュラリスト)」と非難されたのである。『美術の歩み』(友部直:訳)
20世紀で最も広く読まれた美術本において素描された、カラヴァッジオのイメージ。素行が悪く、殺人を犯してローマを追われたことでも知られるこの画家の肖像は、Yeの現在と重なる。Yeは、今の時代における真実を追求している。現代の寓話を、真実に近い姿で表そうとしている。」(以下、本誌記事へ続く)
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