現在発売中のロッキング・オン3月号では、ギースの記事を掲載。
以下、本インタビューの冒頭部分より。
「作品がいったん世に出たら、誰の意見も信じない。否定的な意見を言ってくる連中に対しては、『そりゃ、わかるはずもないよなあ、お前らみたいなド素人にはな!』くらいに思うだけ」
今回、アルバムがリリースされてから数日後、自身のホームであるニューヨークに戻ってきたばかりのキャメロン・ウィンターとマックス・バシン(Dr)の2人に話を聞く機会に恵まれた。アルバムリリース記念としてブルックリンで開催された無料ライブで、彼らは新作の歌詞をすでに合唱しているファンで埋め尽くされたストリートの中心で演奏した。「あれだけの騒ぎになるなんて思ってもみなかったよ」と満面の笑みを浮かべるマックスの興奮冷めやらない声のトーンはキャメロンの淡々としたトーンと見事な対極をなしている。「ザ・ビートルズの『レット・イット・ビー』の屋上ライブの自分たちバージョンというか。うちのバンドは路上演奏って形だったけど、屋上にも観客がいて、ライブ目的でジムの一日会員になって屋上から見学してたっていう。凄いことだよね」
キャメロンはライブについてもアルバムのリリースについてもいつも通り控えめなリアクションをみせる。「たしかに……良かったよ」とまるで熱の篭ってないトーンで返す。念のため注釈しておくと、彼はインタビュー相手としては決して一筋縄ではいかないタイプである。まるでメディア対応も自分の奇妙な歌詞の世界の延長線上として扱っているかのように、ときに平然と嘘をつき(『ヘヴィ・メタル』では5歳児がベースを弾いていると主張している)、何か言う前に数分黙り込むこともざらである。本日、カフェの外に座りながらZoom越しに話す彼は自身のソロアルバムが「失敗作だったんじゃないか」と感じる理由について「エンジンがかかるまでに若干時間がかかったから」と語った上で、今回の『ゲッティング・キルド』に次のような気持ちで臨んだと説明する。「よし、次はもっとうまくやろう、バンドで改良バージョンを作ろう、もっとラウドに、なんて言うかこう……途中で眠たくならない感じに」
そもそもキャメロンは自身のソロだけでなくギースの成功についても完全に困惑しているようだ。「なんでか知らないけど、前に比べてやたらと好意的に受け入れられるようになってさ。前だったら悪意があると疑われてたことがすべて善意に置き換えられて受け止められるようになったみたいな」と、彼はぼんやりと宙を見つめるように言う。「その前はなんかちょっと普通とは違ったことをすると『こいつら頭おかしいんじゃないの?』って受け止め方をされてたのが、今ではむしろ喜んでそこに乗っかってくれるようになったというか、なんとなくの印象だけど」。どうやら彼らは作品に対する外部からの評価にはほぼ無関心で、むしろ一番厳しい自分たちの評価を気にかけているようだ。「たぶん飽きっぽいのと、ある特定のことに関しては自意識過剰すぎるってくらいこだわりすぎてるだけかもしれないし。同じものを作りたくないなんていうのもまさにそうだしさ。それって自分たちにとっては恥ずかしい以外の何ものでもないから」
(以下、本誌記事へ続く)
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