オーストラリア発、新星フォークバンド:フォーク・ビッチ・トリオに直撃インタビュー! 美しいハーモニーと等身大のリリックが織りなすサウンド、そして3人の絆に迫る

オーストラリア発、新星フォークバンド:フォーク・ビッチ・トリオに直撃インタビュー! 美しいハーモニーと等身大のリリックが織りなすサウンド、そして3人の絆に迫る

【今月の気になるあいつ】フォーク・ビッチ・トリオ

メルボルン出身の3人組フォークグループ。ミュージシャンの両親を持つジーニー・ピルキントン、アート制作を趣味とするハイデ・ペヴェレル、ダークゴシックやバロックに影響を受けたグレイシー・シンクレアが高校で出会い結成。シリアスなフォークの文脈をZ世代らしい辛辣なユーモアで軽やかに逸脱しつつ、美しいハーモニーを基調としたサウンドで注目を集める。2025年7月25日にデビューアルバム『ナウ・ウッド・ビー・ア・グッド・タイム』をリリースした。


現在発売中のロッキング・オン9月号では、「気になるあいつ」にてフォーク・ビッチ・トリオを掲載しています。本記事の一部をご紹介。



●3人が共通して思い入れのあるミュージシャンは誰ですか?

グレイシー・シンクレア「3人共通で影響を受けたアーティストはいるけど、数が多すぎて挙げていったらキリがないくらい。ただ、よく引き合いに出してるのはニール・ヤング、ウィルコ、ジョニ・ミッチェル、ビッグ・シーフあたり……。あと、日本のみなさんに自己紹介させてもらうと、私たちはバンドを始める前からの大親友3人組です(笑)」

ジーニー・ピルキントン「本当に色んなところから影響を受けてるけど、60〜70年代のフォーク系アーティストには特に影響を受けてるし、アルバム制作でもあの頃のレコーディング方法を参考にしてたりするしね。とはいえ、一番大事なのは自分たちにしっくりくるかどうか……正真正銘の等身大の自分たちの姿が反映されてること、自分自身のストーリーを物語っていること、そこが大事」

●グループ名はどのように決まったのでしょうか? 「フォーク」を入れるのはけっこう思い切ったことだと感じるのですが。

ジーニー「最初はほんと何も考えてなかったし、たしかに大胆だけど、結果的には大正解だったと思う。3人とも大満足してる名前。最初はちょっとしたジョークみたいなところから始まったけど、気づいたら定着してて……名乗るからには自分たちにとって、あるいは客観的に「フォーク・ビッチとは?」みたいな、新たなテーマが生まれてきたりもして。とりあえず、さんざん議論を重ねた末に捻り出したバンド名じゃないとこもすごく好き。何も考えないままつけた名前で、『いいね!』って反応もあれば『けしからん!』って反応もある。そういうのも全部含めて超気に入ってる」

●あなたたちは、どんなところにフォークの魅力を感じますか?

ジーニー「3人ともフォークを聴いて育ってきたと思うんだけど、英語圏のなかではわりとよく見かける形態ではあって。ポップミュージックの多くもじつはフォークの流れを汲んでたりして、物語性や語り口みたいな部分でかなり共通点があるんだよね。ポップミュージックとの比較で言うと、フォークのほうがもっと身近で気軽な感じというか。普通のひとがベッドルームでアコースティックギター片手に作れちゃうっていうところの身軽さと自由さ。ギターの弾き語りだけでストーリーを伝えちゃうみたいな、それが伝統的なフォークにも自然と通じてると思う」

ハイデ・ペヴェレル「自分がフォークミュージックに惹かれるのは、要するに言葉の力だよね。何かしらのストーリーであり、自分自身の真実を伝えてる……と言いつつも、そこに自分たちなりの捻りだとか解釈を加えてるのがこのユニットの気がしてて、たしかにフォークなんだけど伝統的なフォークとは少し違ってる……っていうのも、発信している自分たちが現代の音楽やカルチャーからもすごく影響を受けてるから」

●フォーク・ビッチ・トリオの大きな魅力であるコーラスワークはどのように作っているのでしょうか?

ジーニー「そこはできるだけ流れに任せるようにしてるかな。頭で考えるというより、その曲の要望にできるだけ応えようとしてる。最初の直感的な感覚を大事にしてて、たいていそのままそれに乗っかってる……無理に捏ねくり出したりはしない。それから、誰が真ん中に立ってリードするかによって、ハーモニーで上下を支えるバランスの役割も変わってくるし、ひとりが上からハーモニーを支えるなら、もうひとりは下からバックアップするみたいな態勢で、臨機応援に流動的にまわしていけるのも自分たちの強みのひとつだと思う。それもこの3人の距離感だから可能なんだと思う」(以下、本誌記事へ続く)



フォーク・ビッチ・トリオの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』9月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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