現在発売中のロッキング・オン7月号では、ガンズ・アンド・ローゼズのライブレポートを掲載しています。
以下、本記事の冒頭部分より。
文=増田勇一
歴史は繰り返される、のかもしれない。正直なところ確証は何ひとつない。しかし本稿を書いている5月半ばの時点において、僕の中ではそうした想いが膨らみ始めている。
去る5月5日、ガンズ・アンド・ローゼズは2万人で埋め尽くされたKアリーナ横浜にて、一夜限りの来日公演を開催した。アクセル・ローズ、スラッシュ、ダフ・マッケイガンの再結集を経てのライブ活動が始まったのは2016年春のことであり、バンドは翌年1月には同布陣で日本上陸。さらに2022年11月にもジャパンツアーを行なっている。今回はそれから2年半振りの来日ということになったわけだが、僕自身、復活後の彼らが比較的コンスタントにこの国を訪れていることについての嬉しさはあっても、そこに特別な意味を感じてはいなかった。
ただ、前2回の来日時との具体的な差異がなかったわけではない。3月下旬、バンドは、スラッシュやダフとの再合流以前から長きにわたりバンドに貢献してきたフランク・フェラーに代わり、新ドラマーとしてアイザック・カーペンターを迎えたことを公表。そのニュース自体には「ずいぶん急だな」という程度の印象しかなかったが、新ドラマーを迎えてのツアーという事実は、34年前のことを思い起こさせもした。
1990年にオリジナルドラマーであるスティーヴン・アドラーの脱退を経ていた彼らは、その後任にマット・ソーラムを迎えてアルバム制作を続け、翌年5月にはその新作の発売を待つことなくツアーを始めている。それから約4ヵ月を経て世に出たのが『ユーズ・ユア・イリュージョン』という共通タイトルが掲げられた2枚のアルバムだった。さらに細かいことを言えば、そのツアーが『ユーズ〜』と銘打たれていたことで、世界はその“待望の新作”のタイトルを知ることになったのだった。(以下、本誌記事へ続く)
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