「まさにその通り」
●特にアメリカ社会はその傾向があると思いますが、あなたはどのように感じていますか?
「マジでキツいよ。トランプだのイーロン・マスクだの、気が滅入るようなことが山積みで。この先自分たちの生活がどうなってしまうのか、来週はどんなクレイジーな展開になってるのか、誰もが混乱して不安を抱えてる。その上、世界のあちこちで戦争が起こってて今この瞬間にも人々が死んでて、まわりでは高齢者が医療ケアを打ち切られる話題について持ち切りになってて。無関係ではいられないけど、最近は朝起きてニュースを見るのをやめたよ。一日中イライラして終わっちゃうから。イーロン・マスクがナチスの敬礼をしたってニュースを目にしたときなんて、何を見せられてるのか分からなかったよ。昔なら一発アウトだったことが、今じゃ『まあそれくらいなら可愛いもんでしょ』みたいに扱われる。完全に神経が麻痺してる。今のアメリカって、そういうレベルにまで来てる」
●そうした社会状況が、音楽にも影響を及ぼしていますか?
「もちろん。とはいえ、それは自分が普段関心を注いでることのほんの一部だけどね。ボストンのライブで“コーポレーション”の歌詞を変えて、トランプやイーロン・マスクについて触れた。完全にその場の即興だったけど。自然に口をついて出たんだ。後で一ヶ月くらい経ってからネットニュースになって広がったけど、自分としては単に瞬間的なリアクションだった。でも、もちろん無関心ではいられないけど、政治に全てを捧げることはできない。あまりにネガティブすぎるから。わざわざネガティブな空間に自分をおいて、全エネルギーをそこに注ぐことはできないよ」
5月7日発売の『ロッキング・オン』6月号、絶賛発売中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。
Instagramのフォロー&いいね、お待ちしております。