現在発売中のロッキング・オン3月号では、H.E.R.O.のインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。
「今回はアルバム全体でストーリーを描くような、一本の映画を観ているような流れを作りたくて、相当時間をかけたんだ」
●前作発表後にソレン・イテノフが脱退しました。残ったメンバー3人でバンドを続けた理由というのは?
「新しいギタリストを探していた時期に地元デンマークでツアーが決まって、ブッキング先から『とりあえず3人で廻ってみたら?』と提案されたんだ。それが思いのほか楽しく、この3人で行こうと決断したんだ」
●「LOUD PARK 2023」で新3人体制によるライブを観ましたが、以前と変わらぬ爆発的なサウンドで安心しました。
「『LOUD PARK』でそう感じてもらえて良かったよ。今回のレコーディングも、この3人で新たに生まれ変わったような気持ちで臨めたからね」
●今作はヨハン・ウォーラート(B)が正式加入して2作目です。新3人体制になり、サウンド面では自由度が増した印象を受けました。今作ではヨハンが意見を出す場面も増えました?
「そうだね。『LOUD PARK』の後、ひたすら3人で自由に曲作りをして、100曲分くらいのアイデアや音源が溜まり、3人でそれらの断片を繋ぎ合わせて曲にする作業だった。例えば冒頭の“ザ・ビギニング〜”〜“レイザーシャープ”の流れは彼の別バンド:ミューから影響を受けているよ。壮大なサウンドを操り、映画的な雰囲気を出すのは昔から好きだし、ヨハンの出す音やアイデアからインスピレーションを受けたからね」
●まさに第二章の幕開けを告げるに相応しい傑作です。前作を上回るヘヴィかつパワフルな音像を掲げ、ダイナミズム溢れる曲調に圧倒されました。新しいH.E.R.O.像を提示した完成度です!
「アルバム作りのプロセスも楽しすぎたからね。完成させるのが惜しくて、ずっと3人で曲作りを続けることができたらいいのにって願ったくらいだよ。今回はアルバム全体でストーリーを描くような、一本の映画を観ているような流れを作りたくて、相当時間をかけたんだ」
●ええ、今作を聴き終えて、1本の良質な映画を見終えたような感動を覚えました。その中身ですが、冒頭から6曲目“ケミカルズ”までは怒涛の攻めっぷりで。しかも有機的な流れでジェットコースターのように聴く者を夢中にさせる物語性も備えています。どのパートを聴いても没入感があり、そこが素晴らしいなと。
「それこそが求めていたものなんだ。自分たちの内なる声にフォーカスした結果、最終的に“別れ”の作品に行き着いた。父や母、兄弟姉妹、あるいは夫婦の別れかもしれない。1曲目の“ザ・ビギニング〜”は終わりの始まりで、それを起点に感情の流れを描いて、ラスト曲の“エンド・オブ・アス”でトドメを刺す。アルバム全体で感情の流れを表現したから」
●8曲目“ミスアライン”以降はあなたのボーカルにフォーカスを当てた壮大かつメロディアスな曲調が増えています。
「ボーカルは作品ごとに開拓しなくちゃ!という思いが強くて、ブリング・ミー・ザ・ホライズンやONE OK ROCKとか、自分と違う歌い方を試したくなるんだ(笑)。でも結局自分の声に戻るんだよね。ただ、今回はボーカルテイクを徹底的に聴き返した上で、違う表現に置き換えたり、曲が求める歌い方を精査したんだ。そこが今までとの大きな違いだよ。あと、普段は最初にメロディを考えてからインストを書くけど、今回は最初にインストを作って、そこにメロディを乗せるパターンが多かった。すごく苦戦したけど、自分の手癖に流されていないし、それが今作の核になっていると思う」
(以下、本誌記事へ続く)
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