サマーソニック2024の第1弾ラインナップが発表された。例年より時間がかかり、ようやく、といった印象だ。テイラー・スウィフト、ビヨンセら大物アーティストが単独公演に集中する流れもあり、大規模フェスにおけるヘッドライナーのブッキングが世界的に苦戦する中、引き続き円安の影響もあって運営側は相当な苦戦を強いられているはず。
コーチェラもトレンド色を弱め一昔前のテイストに回帰したような印象だったが、サマソニもかつてのラウド~ヘヴィロックの系譜を思い出すようなラインナップが強まった。ややインパクトに欠けるという声もあったが、マネスキンとブリング・ミー・ザ・ホライズンはすでにヨーロッパではヘッドライナー級の扱いを受けており、日本は世界的な人気を支えてきた国だけに感慨もひとしお。昨年と比べても、大きく観客の若返りを図ってきた印象だ。
他にも、サマソニらしさ全開の面々がズラリ。テイラーら大物シンガーとかかわってきたプロデューサーが率いるバンドとしてワンリパブリックとブリーチャーズは絶対に観ておきたいし、近年増えている上質な女性SSWという点ではオーロラをはじめとしてレイヴェイ、マディソン・ビアー、オリヴィア・ディーンという絶妙に音楽性の異なる面々が揃った。
エレクトロニック~ダンス系はメジャー・レイザー(東京)とアンダーワールド(大阪)がしっかりブッキングされており、ソニックマニア開催の期待も高まる。中でも注目はピンクパンサレスとタイラだろう。前者はドラムンベース、後者はアフロビートに浮遊感漂うボーカルを乗せたクールなサウンドで近年の音楽シーンを席巻。このあたりも、いわゆるZ世代にはたまらないセレクト。
そんな中でも、ベルセバやイヴ・トゥモアといったあたりもきちんと押さえているのがさすがだ。今年からバンコクでの開催も決まり、早速タイからブライトがブッキングされたが、アジアへ向けた展開も今後の続報が楽しみ。大阪は万博記念公園に開催地を移すということもあり色々とリスタートの年。第2弾の発表が待ちきれない! (つやちゃん)
※本記事の内容は2月26日時点の情報となっております
サマーソニック2024の記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』4月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。
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