「暗く憂鬱なものが偉大な芸術を生み出すことも知ってるけど、もっとポジティブなものだって偉大なものを生み出せるのさ」
2022年は幕を開けたばかりだが、早くも今年のベスト・アルバム候補と断言したい。
KOЯNの14thアルバム『Requiem』は、ヘヴィネスとメロディアスの緊密な結合が生み出したエモーションとダイナミズムに圧倒される一枚だ。ニュー・メタルの王者がここに来て、これほど生気漲る傑作を届けてくれたことに感謝したい。
「前向き」、「ポジティブ」、「今はすごく幸せ」などと、ジョナサン・デイヴィス(Vo)は快活とした表情で語ってくれたが、まさに今作は己のリアルと真摯に向き合った強靭な意志と音色がぎっしり詰まっている。
初めてバンドとクリス・コリアーの共同プロデュースで挑んだ作風は、全ての作業が上手く転がったようで、バンド史上最高にタイトな内容にそれは顕現化されている。(荒金良介)
KOЯNの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』3月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。