ジュリアン・アサンジ、カンバーバッチに「僕を演じるのはやめろ」と書いた手紙を自らリーク

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アメリカでは間もなくベネディクト・カンバーバッチがウィキリークスのジュリアン・アサンジを演じた『THE FIFTH ESTATE』が公開です。

それに合わせてか、ジュリアン・アサンジが、ベネディクト・カンバーバッチ宛に書いた手紙を自らリークしました。

これは、トロント映画祭でインタビューした時にカンバーバッチが言っていましたが、カンバーバッチのほうから、アサンジに、「直接会いたい」とメールを送ったそう。カンバーバッチは2~3度やり取りをしたと言っていたのですが、そのうちの一番長いものでしょうか?が、公開されています。

カンバーバッチ曰く、基本的には、アサンジに僕を演じるのはやめてくれと言われたので、なぜ僕がそれを演じなくてはいけなかったのかを証明しなくてはいけなかった。そういうつもりで頑張ったそう。

アサンジの手紙は以下の通り。読めば分かりますが、アサンジはどちらかと言うとカンバーバッチのファンです。でも映画自体が許せなくて、その映画に出るってことは、君も映画の主張を支持してることになるんだよ、だから、やめろと言っているのです。

ちなみに、ウィキリークスは、『THE FIFTH ESTATE 』の初期の脚本を入手してリークしています。

アサンジの手紙は、思いきり長いのでかなりはしょって以下に訳します。

http://wikileaks.org/First-Letter-from-Julian-Assange.html

ベネディクト様

「僕に連絡してありがとう。ドリームワークス(映画制作)の中で、僕とウィキリークスに連絡を取ってくれたのは君が初めてだよ。

アシスタントから君の申し出については聞いて、すごくしっかりと考えてみたし、君のこれまでの作品についても改めて見させてもらった。ちなみに、君の作品は、僕はすごく好きなんだ。

だから君に会えたら僕もきっと楽しいだろうと思う」

「それに、君はきっと素晴らしい人だろうと思う。だけど、この映画は絶対に良い映画だとは思えないんだ。

この映画は、僕と僕が大事に思っている人達について決して良く描かれていないと思う。

というか、僕と僕が大事に思っている人達についてかなりネガティブに描かれていると思うんだ。

なぜならこの映画は、僕と僕の組織に復讐しようとした人によって書かれた本を元に作られているわけだから」

「世の中には、ウィキリークスについて書いたポジティブな本もたくさんあるのに、ドリームワークスはあえてその中から最も害のあるもの2冊を元に脚本を書くと決めたわけだ」

「だからこの映画は、僕と僕の仕事をネガティブに描いたものだと思う。

それによって、実際起きたことを婉曲して伝えることになると思うし、一般の理解を減少することになると思う」

「君はまともな人間だと思う。そして、差し迫った状況にある人を傷付けたいと思っているような人ではないと思う。

だから君も利用されているんだよ。堕落した真実を伝えるために。

もちろん君がやりたいからではなくて、君だって本当はそんなことしたくないとはずだ。でも、つまるところ、君だって雇われている役者なわけで、脚本に従って演技することでお金をもらっているわけだからね。どんなにそれが落ちぶれたものであろうとも。

でも、君の優れた能力は、僕とウィキリークスを世の中から排除しようとしている人達によって使われているんだよ。

君は、このプロジェクトに参加することについて考え直すべきだと思う」

「この映画のおかげで、害を被る人達について考えるべきだよ」

「もちろん、君は悪気はないと思うけど、でも、僕に会うというのは、まったく良い考えとは言えない」

「僕はこの映画が真実であるということは絶対にできないから」

「それは僕と僕の組織の意に反するものだ。君のオファーには感謝している。そして君の真意も分かっているつもりだ。でも、遺憾だけど、君に会うのは断らせてもらう。

ジュリアン・アサンジ」
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