トム・モレロが、「マックルモアの新曲は、レイジ以来最もレイジな曲」とコメント。ガザ反戦デモを行う米大学生を支持する曲で、バイデン大統領、そして沈黙の音楽シーンを批判。

トム・モレロが、「マックルモアの新曲は、レイジ以来最もレイジな曲」とコメント。ガザ反戦デモを行う米大学生を支持する曲で、バイデン大統領、そして沈黙の音楽シーンを批判。

マックルモアが、ニューヨークのコロンビア大学で、ガザ反戦デモを行っている大学生を支持する曲”HIND’S HALL"を発表した。

曲のタイトルは、コロンビア大学の学生が占拠している校舎の名前がHamilton Hallで、それをガザで亡くなった6歳の女の子Hind Rajabから取ってHind’s Hallに変えたことから付けたものだ。


現在YouTubeで音声が発表されているが、ストリームサイトからも配信が開始したら、収益は全てUNRWA(国際連合パレスチナ難民救済事業機関)に寄付される。

この曲は、あらゆる意味で衝撃だった。

まず、アメリカで現在「今世紀最大」と言われるケンドリック・ラマードレイクのラップバトルが繰り広げられている最中だったこと。私自身も含め、彼らの動きでみんな頭がいっぱいだった時で、かつ内容がどんよりするようなものになりつつあったタイミングでの発表。

歌詞に《ドレイクからの返答はいらない。それより停戦をくれ》という箇所があるので、明らかに、それより大事な闘いがあるだろうと言うメッセージも発している思うのだ。それにまず目が覚める思いだった。

しかもそれを出したのがマックルモアだったこと。彼はプロテストソングも発表してはいるけど、もっとポップなメインストリームの曲で有名になった。だから、まさか彼がということも驚きだった。

また、彼が、アメリカの政策をここまで直球で批判した初のアーティストであったことも驚きだ。
https://www.cnn.com/2024/05/08/us/macklemore-hinds-hall-song-palestinian-protests-cec

この曲では、バイデン大統領を
《バイデン、お前のせいで人が亡くなってる》
《秋には当然お前には投票しない》
と、イスラエル への支援を続けたら投票しないと批判。

さらに、学生への警察の暴力も批判。
《俺が7歳の時、キューブとイージー・イーから教わったことがある
あれは何だったっけ?
あ、そうだ
”ファック・ザ・ポリス”だった》

また、ピースフルなプロテストが脅威とみなされていることも疑問視。
《平和要求のどこが脅威なんだ?
抗議活動が問題ではなくて、なぜ抗議しているのかが問題だろう
それはアメリカ建国にも逆らうものだ》

声を上げないアーティスト達も批判している。
《アーティストはどうした?
何か言うことはないのか?
もし俺がレーベルに所属していたら 契約を破棄されてもいい
問題ない 書きたいことで心が満たされてるから
だからドレイクからの返答なんていらない それより停戦してくれ》

《自分がガザにいたらどうする? 自分の子供がガザにいたらどうするんだ?
西洋諸国は自分はいないようなフリをしている
世界に立ち上がって欲しいと思っている時に 
学生たちがとうとう立ち上がった
だから俺たちも》

そして、この曲についてなんとトム・モレロが、コメントした。

「正直言ってマックルモアの”Hind’s Hall”はレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン以来、最もレイジ・アゲインスト・マシーンな曲だ」と。

実際ザック・デ・ラ ・ロッチャを彷彿とさせるラップがあるし、私も個人的にこの曲を聴いた瞬間、本来レイジがいれば、レイジがやってる曲だ、と思った。本人が最もレイジ的と思ったなら間違いない。本当はレイジにも作って欲しかったが。

コロンビア大学の学生は、パレスチナ・ガザ地区での戦闘防止を求めるイスラエルへの抗議デモを行い、大学側には、イスラエルに関係のある企業からの撤退を要求している。これは現在、全米の大学にも拡大。ニューヨーク警察は、先週コロンビア大学で抗議活動する大学生を100人以上逮捕。全米では約2000人が逮捕されている。



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