ファーファイが「俺を救ってくれ」と叫ぶ新曲発表。テイラー・ホーキンスが亡くなった後の心境を正直に描いた新作『But Here We Are』もフジロック出演前6月2日に発売。デイヴはコーチェラでウェット・レッグのステージにサプライズ出演。

ファーファイが「俺を救ってくれ」と叫ぶ新曲発表。テイラー・ホーキンスが亡くなった後の心境を正直に描いた新作『But Here We Are』もフジロック出演前6月2日に発売。デイヴはコーチェラでウェット・レッグのステージにサプライズ出演。

フー・ファイターズが、テイラー・ホーキンスが去年3月25日に亡くなってから初となる新曲”Rescued”を発表した。リリックビデオが公開されている。

さらに、フジロック出演前の6月2日には10曲入りの新作『But Here We Are』も発表される。上の新曲は、新作の1曲目となる。トラックリストも既に発表されている。
“Rescued”
“Under You”
“Hearing Voices”
“But Here We Are”
“The Glass”
“Nothing at All”
“Show Me How”
“Beyond Me”
“The Teacher”
“Rest”

バンドの発表は以下の通り。

「このアルバムは、フー・ファイターズが、この1年間で耐えてきた全てに対する残酷なほど正直で感情的に生々しい反応であり、『But Here We Are』(=それでも俺たちはここにいる)というアルバムは、音楽と、友情と、家族によるヒーリングの力の証である」

「勇気があり、傷付き、頑なに本物な『But Here We Are』は、新曲”Rescued”に始まる。このアルバム10曲の中で、怒りから、悲しみ、静けさと、それを受け入れること、そしてその間にある無数の感情を全て描いている」


新ドラマーは、まだ発表されておらず、マット・キャメロンなのでは?という噂が飛んだが、本人がすぐに否定している。そもそもマット・キャメロンは忙しくてすぎて無理だろう。また、テイラー・ホーキンスの追悼でロンドンとLAに出演したドラマーの中から選ばれるのではということは予想されていて、今最も可能性が高いのは、ジョシュ・フリーズなのでは?と言われている。

フー・ファイターズは間もなく5月24日ニューハンプシャー州でライブを行うので、その時に新ドラマーは確実に分かるはずだ。その前にLAのライブハウスなどで突然ライブをやったりするんじゃないか、とも思っているのだけど。5月24日からは単独もフェスも合わせて10月5日まで既に25公演も行う予定になっている。
https://foofighters.com/tour-dates/

“Rescued”で歌っていることは、テイラー・ホーキンスが亡くなった瞬間の心境だ。
大体の内容は以下の通り。

「それは突然、どこからともなくやって来て
あまりに早く起きて、一瞬で終わってしまった

俺と同じことを思ってるか?
こんなこと本当に起きてるのかって? 今?
俺と同じように感じてるか?
これが今起きてるって

でも俺たちには光のもとで踊る自由がある
俺は救済されるのを待っている 誰か俺を生き返らせてくれ
キングもクイーンもその間の全ての人たちも、みんなにその権利があるから
だから俺は救済されるのを待っている 俺は救済されるのを待っている
みんな救済されるのを待っているんだ 今夜

罠に落ちて 心が冷たくなってきた
全てはあまりに早くやってきて 全ては俺の肩にかかっている

俺と同じことを思ってるか?
こんなこと本当に起きてるのかって? 今?
俺と同じように感じてるか?
これが今起きてるって

でも俺たちには光のもとで踊る自由がある
俺は救済されるのを待っている 誰か俺を生き返らせてくれ
キングもクイーンもその間の全ての人たちも、みんなにその権利があるから
だから俺は救済されるのを待っている 俺は救済されるのを待っている
みんな救済されるのを待っているんだ 今夜

今夜救済されることを
俺を救ってくれ 今夜
俺を救ってくれ 今夜」


この曲が興味深いのは、「救ってくれ」と歌っているのに、いかにもフーファイ節と言える高揚感のあるサウンドになっていることと、ギター音が炸裂していることだろう。

しかしここが1曲目の出発点で、ここから彼らがプレスリリースで言っているように、このままフーファイ節が炸裂しまくるアルバムとは思い難く、「悲しみの5段階」を踏むように、「否定」「怒り」「駆け引き」「鬱」「受け入れる」などが描かれているのではないかと思うのだ。

だから、このアルバムを作ることで、前進できたのではないかと思う。新作を聴くのが楽しみだ。

そう言えば、デイヴ・グロールは、前々からウェット・レッグのファンだと言っていたけど、コーチェラの2週目のウェット・レッグのステージに登場して元気な姿を見せていた。

ウェット・レッグが”Ur Mum”でやるライブでは、恒例なスクリームの場面だ。麦わら帽子を被った短パンのデイヴさんが一瞬登場する。

ちなみに、ウェット・レッグに取材した時に、誌面には入らなかったのだけど、この曲のスクリームについて訊いたらこう答えていた。

●このアルバムでは、「人生って大変」って歌いながらも、それを叫ぶような瞬間はほとんどないですよね。恐らく叫びたくなる瞬間は、ギターが叫んでいるのだと思いますが、唯一、”Ur Mum”でスクリームするので、ものすごく楽しくて、きっとライブでも盛り上がるだろうなあと思ったのですが。

リアン「そうだよね。うん、あの曲のあの瞬間はライブで演奏する時、バンドメンバーが全員スクリームするし、観客もスクリームするから、最高なんだよね。
あのアイデアは、ある場所に引越しした時に、毎週火曜日7時になると下の階から巨大なスクリームが聴こえてきたの。それでルームメートと警察に電話するべきかな?って言っていたんだけど。でも、後で、”サイケデリック・ソサエティ”っていう場所の上に住んでいることが分かって、だからそれって多分スクリームセラピーかなんかだったと思う。きっとスクリームすることには、セラピー効果があるんだと思う」

ヘスター「時々思い切り泣いてみるのと同じだよね」

デイヴさんらしい笑える登場の仕方だけど、デイヴさんが出る完璧なタイミングでもあったと思う。これはコーチェラの初週の”Ur Mum”ライブ映像。

フーファイは、すでに限定アナログ盤などの予約を開始している。この真っ白なジャケットがなんとも言えない。
https://shop.foofighters.com/



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