日本でもすでに話題になっていると思うが、米最高裁が約50年前に「中絶は女性の権利」と認めた1973年の判決(ロー判決)を覆す草案を作成し、それがリークされた。最高裁は、その文書は本物だと認めたが、最高裁の最終的な立場を示すものではないと発表している。
このリークを受けて、ミュージシャン達が次々に反発のコメントを発表している。
●フィービー・ブリジャーズ
「私は去年の10月ツアー中に中絶をした。プランド・ペアレントフッド(全米家族計画連盟)に行き、中絶薬をもらい簡単だった。全ての人が同様のアクセスができるべきだと思う。
今すぐ寄付できる場所のリストは、以下の通り」
●ビリー・アイリッシュ
「もうまじ疲れた」
ビリーは、去年テキサス州が中絶を事実上禁止する法律を通過させた時に、テキサスのフェスに出演した際も、「私の体のことは、私がファッキング決める」と激怒で叫んでいた。
https://rockinon.com/blog/nakamura/200330
彼女は自分が作った曲の中でも一番気に入っているという”Your Power”で、自分より権力のある人たちによるコントロールと虐待を反発する意味も込めている。
●オリヴィア・ロドリゴ
彼女は今、初の全米ツアー中だが、ワシントンDCで行われたコンサートで反発を表明した。
「私たちは今DCにいるから、最高裁の草案でどれだけ心が痛いのかどうしても言っておきたい。私たちの体に関する決断を絶対に政治家がするべきじゃない。安全な中絶ができる権利を守るために声を上げていきたい。この権利は過去の多くの人たちの努力のおかげで、勝ち取った権利なのだから」
ビリーも、オリヴィアもこれまで政治的発言をし、ホワイト・ハウスにも来て、自分たちの基盤を使い政策に協力したりしてきた。
●カレンO
「男性社会💔」
●フィニアス
「まじでこんなのファックだ。裁判所前で会おう」
●フリート・フォクシーズのロビン・ペックノールド
「ものすごく落ち込む。トランプが指名した最高裁判事が”3人”もいる限り、トランプ時代が終わらない」
●ハリー・スタイルズ、グリーン・デイのビリー・ジョー・アームストロング、ヤー・ヤー・ヤーズのニック・ジナーなどが
(*実際は、最高裁判事の中で中絶禁止に賛成している女性もいる。トランプが指名した)「男性が女性の体について法律を決めるべきではない」
ちなみに、彼女が意図しているかどうかは定かではないけど、男性が女性の体をコントロールしようする世の中において、妊娠したお腹を「隠したくない」と言って、堂々と見せているリアーナも、政治的なメッセージを掲げているように見えるし、神々しくすら見える。
ABCニュースとワシントン・ポスト紙の統計によると、米国民の58%が中絶は合法であるべきと答えており、70%は女性と医者が決めるべきと答えている。
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