接戦予想の大統領選目前。ウィン・バトラーが投票を呼びかけ“Born in the USA”をカバー&映像。ビヨンセ、Jay Z、スプリングスティーンなどヒラリー支援コンサート

接戦予想の大統領選目前。ウィン・バトラーが投票を呼びかけ“Born in the USA”をカバー&映像。ビヨンセ、Jay Z、スプリングスティーンなどヒラリー支援コンサート - pic by AKEMI NAKAMURApic by AKEMI NAKAMURA
アメリカの大統領選挙が迫り、会う人会う人みんな、アメリカ人でもアメリカ人でなくても、思いきりナーバスになっている。ブッシュ再選の時にも、オバマ初当選の時にもなかった嫌な雰囲気が漂っているのだ。私の周りは基本的にはヒラリーに当選してもらいと思っている人ばかりだが、それでもヒラリーは嫌いという人もいるし、最近の調査結果でトランプが勝つと予想したメディアがあったので、もしかしてトランプが当選したらどうしよう……という恐怖でいっぱいになっている。

その不安を押しのけるように……または最後までやるべきことをやるために、ビヨンセとJay Zが先週、接戦が予想されるオハイオ州でヒラリーをサポートするコンサートを行った。映像はこちら。


8年前黒人の大統領が初めて誕生した時、ビヨンセは、甥っ子に可能性は無限大であることを――、そして今年は女性の大統領が初めて誕生することで、自分の娘に、彼女の可能性は無限大であることを知ってもらいたい、と語っている。さらに、「私達の子供の未来を、私達と同じくらい大事に思ってくれる人を選ぶ必要がある。だから私はヒラリーを支持する」と訴えている。またJay Zは「トランプの発言は、世の中に分裂をもたらす。だから彼は俺達の大統領にはなれない。なぜなら俺達は分裂ではなく、団結することで強くなれるのだから」と語っている。

日曜日には、投票を呼びかけるJam the VoteというイベントがNYで行われた。私も観てきたのだが、そこでアーケイド・ファイアのウィン・バトラーは「これから数日後に、朝起きてみたらトランプが大統領に選ばれていたなんてこと絶対にあってはならない。そんなアメリカには住みたくないから」と語った。さらに、アメリカを作ってくれた移民に感謝し、また危険をおかしてもより良い生活を求めてアメリカへ移民してくるシリア難民の勇気に感謝し、自分の祖先が船に隠れてノルウェーからアメリカに移民してくれたことを感謝し、「アメリカにやって来て、この国を作ってくれたすべての人達に感謝する。僕らには君達がもっと必要だ」とトランプの政策に大きく反発するコメントをした。
接戦予想の大統領選目前。ウィン・バトラーが投票を呼びかけ“Born in the USA”をカバー&映像。ビヨンセ、Jay Z、スプリングスティーンなどヒラリー支援コンサート - pic by AKEMI NAKAMURApic by AKEMI NAKAMURA
そしてピアノで、ブルース・スプリングスティーンの“Born in the USA”を歌った。めちゃくちゃカッコ良かった。

映像はこちら。ウィン・バトラーが始まるのは3時間13分あたり。
http://pitchfork.com/news/68694-watch-arcade-fires-win-butler-play-born-in-the-usa-at-jam-the-vote/

このイベントには、Preservation Hall Jazz Band他、Blind Boys of Alabama、Alex Ebert、Craig Finn、Eugene Hutzなども出演した。セットリストは写真の通り。

選挙前日となった月曜日には、最後の最後にブルース・スプリングスティーンが登場!!! 絶対に人々を裏切らない人(涙)。今回まだ積極的な選挙支援活動は行っていなかったが、ヒラリーを支援するコンサートをジョン・ボン・ジョヴィと、これまた接戦が予想されるフィラデルフィア州で行うことになっている。

NYタイムスが最後の調査結果を発表していて、それによるとヒラリーが45.3%で、トランプが43%。きえーーーーー近すぎる。

一応ヒラリーが勝つ確立は84%になっているのだが、マジで怖すぎる……。生きた心地のしない数日をおくることになりそう。

http://www.nytimes.com/interactive/2016/us/elections/polls.html?_r=0
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