MGMTマーチャン担当の方が亡くなる。「僕らは幸せのために音楽をやっている。昨日僕らの描く幸せはこなかった」

MGMTマーチャン担当の方が亡くなる。「僕らは幸せのために音楽をやっている。昨日僕らの描く幸せはこなかった」

パリでのテロがライブ会場で起きたこともあり、ロック・シーンの反応も尋常ではない。

現在、亡くなった方達の身元が明らかになってきていて、そのうちのひとりが、マーチャンを担当していたニック・アレキサンダーさんだった。彼は、イーグルス・オブ・デス・メタルのみならず、ブラック・キーズ、フォール・アウト・ボーイなどのマーチャンも担当していた。メンバーが次々にコメントしている。MGMTもフェイスブックに以下のメッセージを投稿。彼らは、その日EODMがライブしていた同じ会場で4回ライブを行ったことがあった。

https://www.facebook.com/mgmt/posts/10154420947739768

以下内容の抜粋。

「みんなへ

僕らはフランスを愛している。パリを愛している。MGMTは、幸運なことにLe Bataclanでは、4回もライブをしている。2010年秋には3日連続でライブをさせてもらった。

フランス、パリの人達は、いつも僕らに愛を返してくれた。感謝しているなんていう言葉では、僕らの気持ちを表現するのに、十分ではない。

僕らの知り合い3人が、昨日のイーグルス・オブ・デス・メタルのライブに行っていた」

ひとりは、フランスのレーベルの方でケガもなく助かった。
もうひとりは、フランスのライブプローモーターの方。胸を撃たれたそうだが、病院に担ぎ込まれ、手術をして、助かる見込み。

「そしてもうひとりが、ニック・アレキサンダー。僕らのスタッフの中のトップのひとりで、MGMTでマーチャンを担当してくれた人だ。2010年のヨーロッパツアー2回でも、マーチャンを担当してくれて、3日連続Le Bataclanでライブをした時も仕事してくれた。このロックシーンにおいて、一番良い人のひとりだ。
僕らは、彼が昨日あの狂気の中にいたひとりであり、しかもその犠牲者となって助からなかったと知り、心が打ち砕かれている。もし僕らのTシャツをツアーで買ったことがあったら、ニックの追悼のためにそれを誇らしく着て欲しい。

昨日何らかの形で犠牲になった方達、そして、僕らの友達でもあるThe WhigsとイーグルスのツアードラマーでもあるJulian Dorioに、僕らの思いとポジティブなバイブを送りたい。

僕らは音楽をみんなが幸せになるために作っている。それは、僕らがこれまで会ったどのバンドもやりたいと思っていることだ。幸せ、というのは、音楽と同じように、様々な形とスタイルで訪れる。だけど、幸せ、というのは、僕らが昨日見た方法では絶対にやって来ない。だから僕らはみんなで、どうやったら幸せが勝てるのか、を見つけ出さなくてはいけない。

そうすればきっとエイリアンが戻ってきて、僕らに素晴らしい贈り物をくれるはずだから。

愛しているよフランス。愛しているよパリ。

MGMT」
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