ロックは世界の答えだ
2009.10.22 20:00
ロックを聴き始めてまもなく、そんなふうに思うようになった。
中学生のころで、だから、少しは難しい本だとかお堅い芸術だとかに興味が沸きだしたころで、
でも、もちろんよくわからなくて、
同時に、世界はなんでこんなにも複雑怪奇でどうしようもないんだと思っていたころだ。
そのとき、ロック・ナンバーは、
そんなようなこんがらがったこの世界を一挙に突き抜けていくようなフレーズを軽々と歌っていたのだ。
だから、ロックはどんな文学よりも芸術よりも科学よりも、
世界を開いてしまう力を持っていると思ったのだ。
そして、そういうロックのフレーズに出会ったときはたいてい、
テストのプリント用紙をひっくり返して、その言葉を書いてみたりした。
たぶん、当時中学生の自分にとって、それはなんらかの意味を、
平たく言ってしまえば、心ばかりの抵抗みたいなことだったのかもしれない。
実際、何かのアンケートで「そのほかに言いたいことは?」という問いに、
「We Are All Prostitutes」と書いて提出して、
特別な「指導」を受けるようなこともあった。
写真はThe Flaming Lipsの最新作『EMBRYONIC』。
最後のナンバー「Watching The Planets」からワンフレーズ。
YES,YES,YES,
KILLING THE EGO TONIGHT!