改めてフォールズ新作が凄い。

改めてフォールズ新作が凄い。

最近のヘヴィロテと言えば、これだ。
フォールズの新作『トータル・ライフ・フォーエヴァー』。

先行発信された“スパニッシュ・サハラ”も彼らの新基軸を十二分に伝える楽曲だったけど、
アルバム・トータルで聴く衝撃に比べるとそれも前菜にすぎなかったと分かる。
アルバムの統一された世界観という意味では、
MGMTの『コングラチュレイションズ』にも通じる強度を持っている。

2010年、若いバンドが「アルバムらしいアルバム」を続々と仕上げてきている。
これはほんと、素晴らしいことだと思う。

フォールズに対するマス・ロックという捉え方は、
彼らの骨組みのほんの一部でしかなかったということだろう。

マス・ロックにおける知性は得てしてアヴァンギャルドに繋がるけれど、
本作のそれはアヴァンギャルドをアヴァンギャルドとすら感じさせない、
ポップでエレガントな、簡単に言ってしまえば普遍性獲得のために注力されている。

この、一聴してシンプルでどこまでも伸び伸びとした無作為的ダイナミズムを鳴らすために、
彼らは一体どれだけの思考と計算と労力をかけたのだろうか。
そこに計り知れないものを感じる。

タイトルもいい。
届いた最新のヴィジュアルも最高。
コンセプチュアルで、野心がぷんぷん匂う。
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