CD4枚を同時に鳴らすと初めて完成するアルバム(『Zaireeka』)やユーチューブにアップロードした12個のファイルを同時に再生すると初めて完成する曲(“Two Blobs Fucking”)など、折に触れて超実験的なリリースを試みてきたザ・フレイミング・リップスだが、ボーカルのウェイン・コインは完成させたばかりの最新プロジェクトがなんと6時間もあるトラックの制作だったとローリング・ストーン誌に明らかにしている。
ウェインによれば、完成させたのはちょうどオフに入る日の午前2時頃だったと説明していて、バンドはしばらく休みに入るし、今完成させないと2度とまた取りかかることもないだろうと考えてぎりぎりまで頑張って完成させたのだという。もともと取りかかった時には「6時間もあるトラックやろうぜ、なんか楽しそうじゃん」というノリで始めたことで当初は数日もやれば仕上がると踏んでいたのが最終的には数週間もかかってしまったのだとか。さすがに作業も佳境に達してくると、「まいったなあ、あの時、一体なにを考えてたんだろう?」と自問自答をせざるをえなくなったという。
音源はもともとスティーヴン・ドローズが書いた“I Found This Star on the Ground”というトラックで、これ自体がすでに25分もあるトラックだったのをさらに6時間にまで発展させたそう。トラックについてウェインは次のように説明している。
「この曲のサウンドを一番うまく言い表すとすると、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドとスーパー・マリオ・ブラザーズが出会ったという感じなんだな。マリオをやったことがあるか、マリオが背景で鳴ってる場所にいたことがあればわかると思うんだけど、マリオ的なビデオ・ゲームの音楽ってもう永遠に聴いてられるんだよ。ユルいし、どこも目指してない音楽だからね」
そして、気になるリリースについて、ウェインはこのトラックをバンドが独自にリリースするストロボ・ライトのおもちゃの付属アイテムにするという。おもちゃには音源とは別のディスクがついてきていてこのディスクにはアニメーションのコマ割のような絵がプリントされているとか。そして、このディスクを回転させながら、ストロボ・ライトを当てるとアニメの絵柄が浮かび上がって動いていくのがよく見えるという仕組みになっているとウェインは説明している。このおもちゃで遊ぶ時のBGMとなるのが今回の6時間トラックだとウェインは言うのだが、ミソは「キッズがLSDをキメながら遊べるように」ということだとか。
基本的には「フェスとかで買ってもらって、家に帰った後でアシッドをキメて一晩中これで遊べばいい」とのことで、薬物をキメないのだったら、「彼女とセックスする時にこれを背景で流してもらいたいんだよ。つまり、この音をかける時には、なんか気持ちいいことをするべきなんだよね」とのことだ。
また、バンドは今年の4月にはグミ製の頭蓋骨にバンドが新しく制作したトラックを4本収録したフラッシュ・メモリーを埋め込んだ“Gummy Skull Bear”をリリースしているが、こうした音源を来年には集めてiTunesでリリースするつもりだとか。
