ボブ・ディラン、発掘された1966年のインタビューで60年代初期におけるヘロイン中毒を認める

ボブ・ディラン、発掘された1966年のインタビューで60年代初期におけるヘロイン中毒を認める - 1962年作『ボブ・ディラン』1962年作『ボブ・ディラン』

5月24日に70歳を迎えたボブ・ディランだが、1966年に行われ、これまで未発表だったインタビューで、ボブは60年代初期にヘロイン中毒を克服していることを打ち明けていたことが明らかになった。

ジャーナリストのロバート・シェルトンが行ったこのインタビューで、ボブはニューヨークに住んでいる間にヘロイン中毒にかかったが、その後、きれいに断ったと認めている。これまでボブはヘロイン中毒にかかったことがあると噂はされていたが、公式には認めたことがなかった。

「ニューヨークでヘロイン癖をやめたんだよ。しばらくの間はものすごくひどい依存症になっちゃっててね、これは本当の話、かなりやばいくらいの中毒で。その後、その習癖を一切断ったんだけど。1日に25ドル(当時のレートで約9000円、なお1960年の日本の大卒平均初任給が16115円)も使うっていう癖になってたのをやめたんだ」とBBCはこのインタビューを紹介している。

ボブの友人としても知られるジャーナリストのシェルトンは1966年3月にコロラド州デンヴァーでのライブの後、テネシー州ナッシュヴィルに向かう飛行機にボブと同乗し、このインタビューを行ったという。しかし、その後、このインタビューは最近になるまで活字化されることがなかった。

さらにこのインタビューでボブは過去に自殺を考えたことがあることも次のように打ち明けている。「ぼくにとって死なんてなんの意味も持たないんだ。早く死ねるんであれば、死なんてなんの意味もないんだよ。自分ももっと早く死ねたかもしれないっていうことがこれまでにも何度もあったし、その一線をやすやすと越えてしまうことだってできたと思うし、そのまま死ねたと思うんだよ。そういう自殺衝動めいたものが自分に備わっているのは認めるけど、でも、ぼくはそれをここまで切り抜けてきたんだよ」。
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